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【Googleリスティング広告】進化した部分一致を、より効果的に活かす方法

2022.05.30 2023.05.16

【Googleリスティング広告】進化した部分一致を、より効果的に活かす方法

▼部分一致とは?

部分一致とは、リスティング広告で使用するキーワードのマッチタイプの1種類です。

現在(2022年5月時点)、キーワードのマッチタイプは大きく分けて3種類の設定があります。

「完全一致」 「フレーズ一致」 「部分一致」

これらの中でも、「部分一致」は最も出稿範囲が広く、多くの検索語句&ユーザーに広告配信を行う事が可能なものとなっています。

参考:(Google広告ヘルプ)部分一致: 定義

※2021年2月より「絞り込み部分一致」が撤廃。その動作は「フレーズ一致」に組み込まれる事となりました。

参考:(Google広告ヘルプ)フレーズ一致と絞り込み部分一致の変更について

部分一致が進化

Google広告のアップデートにより、部分一致のキーワードは他のマッチタイプにはない、多様なシグナルを使用できるようになり、ユーザーの意図をより解釈してオークションに参加する事が可能になりました。

部分一致の精度が向上

パフォーマンス向上のために考慮されたシグナル キーワード ランディングページの内容 広告グループに含まれる他のキーワード 過去の検索 見込まれるパフォーマンス ユーザーの所在地
完全一致
フレーズ一致
部分一致

追加されたシグナルがもたらすメリットの具体例

ランディングページのコンテンツ

「rose」(ローズ/ロゼ同じスペル)のように複数の意味を持つ語句が検索された場合、適切にユーザーの意図を識別可能。

ユーザーの所在地

「近くのホテル」が検索された場合、部分一致では追加シグナルを使用して、一般的な広告よりもユーザーの所在地との関連性が高い広告を表示可能。

広告グループに含まれる他のキーワードで意向をより細やかに把握

部分一致では、追加シグナルを使用して、複数の意味を持つ単語のグループを識別可能。

過去の検索履歴

ユーザーが検索を行った際に、部分一致では追加シグナルを用いて、過去の検索履歴を加味して適切にユーザーの意図を識別可能。

今後のリスティング広告では、部分一致をどれだけ活用できるかで成果や改善に影響が出て来ると考えられます。

▼部分一致のメリット・デメリット

部分一致のメリット

最も大きなメリットは、多くの検索語句&ユーザーに広告配信を行うことで、フレーズ一致では想定しきれないような「コンバージョンに繋がりやすいキーワードを発掘できる」事です。

部分一致を活用することで、自社のみならず競合サイトですら想定していなかったようなブルーオーシャンのキーワードを見つけ、成果につなげていく事が可能になります。

部分一致のデメリット

デメリットは、広告表示される範囲が広すぎるがゆえに、配信対象の拡張がされるとコンバージョン見込みの低いユーザーにも広告が配信され、”無駄なクリック=無駄なコスト”に繋がってしまう可能性がある事です。

特に、部分一致のキーワードを設定する際に、1ワードだけでの登録を行うとかなり幅広く拡張されてしまう事もある為、ある程度キーワードの除外が進むまでは3語以上の複合ワードでの登録が推奨されます。

▼部分一致と他のマッチタイプとの違い

簡単に、他のマッチタイプとの違いを見てみましょう。

以下は、「リスティング広告 代理店」をキーワードとして設定した場合に、マッチタイプごとに広告表示がされる検索語句/クエリの一覧表です。

広告配信がされる検索語句/クエリ 完全一致 フレーズ一致 部分一致
「リスティング広告 代理店」
「リスティング広告 代理店 お勧め」
「東京都 リスティング広告 代理店」
「リスティング広告 比較 代理店」
「代理店 リスティング広告」
「代理店 リスティング広告 お勧め」
「東京都 代理店 リスティング広告」
「代理店 比較 リスティング広告」
「リスティング広告 運用代行」
「運用代行 PPC広告」
「検索連動型広告 代理店 手数料」

キーワードのマッチタイプ

参考:(Google広告ヘルプ)キーワードのマッチタイプについて

▼部分一致を導入する際のポイント

部分一致キーワードを導入するにあたり、抑えておくべきポイントをいくつか挙げておきます。

3語以上の掛け合わせキーワードで登録する

3語以上の複合ワード・ロングテールキーワード等で登録する事により、ユーザーの検索意図をより明確にしていきます。

こうする事によって、無駄な検索語句とそのユーザーへの広告配信を減らし、より関連性が高いコンバージョンユーザーへ自社の広告を表示する事が可能となります。

スマート自動入札と併用する

スマート自動入札を利用しているコンバージョン重視のビジネス目標には、部分一致の導入が効果的です。

幅広いユーザー層・検索語句の中でも、コンバージョンの確度が高いターゲットに対してのみシグナルを活用して広告を表示する事で、一定のコンバージョン率やコンバージョン単価での獲得を実現する事が出来ます。

※「目標インプレッション」「クリック最大化」「ブランド関連の検索語句」等に対しては、部分一致よりも、完全一致、フレーズ一致等を使用するのが良いでしょう。

除外キーワードを設定する

ここまででも記載している通り、部分一致のキーワードでは無駄なクリックが発生する可能性が高いです。

その為、初動段階では、予想しうる除外キーワードの設定を行いつつ、平常運用時も常に検索語句のチェック~除外対応を行う必要があります。

運用時の手順にもよりますが、より確実に無駄コストを減らしていくのであれば、初動では「完全一致とフレーズ一致のみ」で運用しながらキーワードの除外を。ある程度の除外対応が完了した段階で「部分一致を追加」といった流れで運用を行うのも良いでしょう。

広告カスタマイザー・レスポンシブ検索広告と併用する

既に登録済みのキーワードに対して設定した広告カスタマイザーや、訴求ごとにアセットを分けたレスポンシブ検索広告も、部分一致とうまく併用すると成果改善に繋がります。

特に今後は、拡張テキスト広告が廃止される為、成果が見込める検索語句・クエリに対して

レスポンシブ検索で応えていく事が重要となります。

▼部分一致、新たな検索語句/クエリの発掘と品質スコア維持のコツ

部分一致のキーワード運用の課題として、品質スコアの維持が挙げられます。

また、今後は競合サイトも部分一致のキーワードを使用してくる状況が多く発生する事が考えられる為、適切な運用フローで進めていく必要があります。

①一度時間をとり、全てのレスポンシブ検索広告の有効性を”高い”以上まで上げる

②全体の40割以上のキーワードを部分一致にする

③広告グループを別建てでDSAも導入する

④キーワードとして追加していない、部分一致による拡張とDSAでコンバージョンがついたクエリを該当広告グループへ追加

⑤再び①に戻る

→②と③が滞ると④に進めないため、キーワード増加によるコンバージョンの拡大が頭打ちとなり、競合との既存キーワードのインプレッションシェアの競争に巻き込まれてしまう可能性があります。すると徐々にコンバージョン単価が上昇し、コンバージョン数も伸びない状態になりがちなため、継続的な新規キーワードへの取り込みが必要となります。

→上記のサイクルとは別で広告主にとって広告を掲載したくないネガティブなクエリなどは定期的に除外等の対応が必要です。

▼まとめ

いかがでしたでしょうか。

今後のリスティング広告に欠かせない「部分一致」。

各機能と組み合わせて正しい手法で活用できれば、より多くのコンバージョン獲得に繋げていく事が可能となります。

まずはミニマムの試験運用からでも良いと思いますので、機会があればぜひ試してみてください。

mc@bcj

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メディアコンサルタント 主にデジタル広告コンサルティング担当 詳細な分析から成果改善までをコミット!

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