2023.09.29 2023.08.04
2023年8月1日から類似セグメントは全ての広告グループとキャンペーンから完全に削除され、類似ユーザー セグメントが使用されているディスプレイ キャンペーン・ファインド キャンペーン・動画アクション キャンペーンで最適化されたターゲティングが有効となりました。今回は、最適化されたターゲティングについて、基本情報から設定方法、注意点などもご紹介します。
目次
類似セグメントの廃止について
先述したように、類似セグメントは2023年5月に廃止され、2023年8月1日からは最適化されたターゲティング、オーディエンス拡張機能などの自動化されたソリューションにアップグレードされています。
参考:オーディエンス ターゲティングに関する変更: Google 広告の類似ユーザー機能(別称「類似セグメント」)がサポートされなくなります|Google広告ヘルプ
類似セグメントとは
類似セグメントとは、既存のリマーケティングリストのユーザーと同じ特徴を持つユーザーをターゲティングすることで新規ユーザーにアプローチすることができる機能です。
参考:類似セグメントをターゲットに追加する|Google広告ヘルプ
類似セグメント廃止の背景
類似セグメント廃止の背景としてGoogle広告ヘルプでは以下のように説明されています。
一般的なオンライン マーケティング手法の制限が厳しくなる中、ビジネスを成長させるには、より新しく、より持続可能な戦略が必要とされます。こうした変化を先取りするには、プライバシーに配慮した方法で関連性の高いオーディエンスにリーチし、成果を測定できるよう、Google の AI を活用することが最も効果的です。こうした状況に対応するため Google は、類似ユーザー機能を、最適化されたターゲティング、オーディエンス拡張機能、スマート自動入札などの、自社データの活用とマーケティング目標に沿った最適化に役立つ高度な AI 活用ソリューションにアップグレードします。
引用:オーディエンス ターゲティングに関する変更: Google 広告の類似ユーザー機能(別称「類似セグメント」)がサポートされなくなります|Google広告ヘルプ
類似セグメントは、サードパーティCookie規制の影響を受けるため廃止に至ったようです。類似セグメント廃止後はパフォーマンスを向上させるため自動化されたソリューションとして「最適化されたターゲティング」にアップグレードされました。
最適化されたターゲティングとは
キャンペーンの目標に基づいて、コンバージョンに至る可能性が高く、関連性の高い新規のユーザーにリーチできます。また、手動で選択したオーディエンス セグメントの枠外にキャンペーンのリーチを広げ、これまで配信できていなかったコンバージョン確度の高いオーディエンス セグメントを取り込んでキャンペーンの成果を高めることが可能です。
引用:最適化されたターゲティングについて|Google広告ヘルプ
使用することができるキャンペーン
現在使用できるキャンペーンは以下の通りです。
ファインドキャンペーン
最適化されたターゲティングのシグナルとして、オーディエンスセグメント・カスタムセグメント・顧客データセグメント・キーワード・トピックを指定できます。
ディスプレイキャンペーン
最適化されたターゲティングシグナルとして、オーディエンスセグメント・カスタムセグメント・顧客データセグメントを指定できます。
動画キャンペーン
最適化されたターゲティングのシグナルとして、オーディエンス セグメント、カスタム セグメント、顧客データセグメントを指定できます。
プレースメントはシグナルとして使われず、広告は指定したプレースメントでのみ表示されます。
最適化されたターゲティングでは、顧客データセグメントを使って除外したユーザーには広告は表示されませんが、選択されたシグナルの枠外にいるユーザーには表示されてしまう可能性があります。
最適化されたターゲティングとオーディエンス拡張の違い
最適化されたターゲティングが登場する前からオーディエンス拡張(ターゲットの拡張)という機能がありますが、違いはターゲティングを拡張する起点にあります。
最適化されたターゲティングとは
最適化されたターゲティングでは、コンバージョンに至ったユーザーが最近検索した語句など、キャンペーンのリアルタイムのコンバージョンデータに基づいて、コンバージョンに至る可能性が高いユーザーをターゲットにすることでコンバージョン数を増やします。最適化されたターゲティングでは、選択されているセグメントの枠外でもコンバージョン数を獲得することができます。
参考:最適化されたターゲティングとは|Google広告ヘルプ
オーディエンス拡張とは
オーディエンス機能では、手動で選択したオーディエンス セグメントに加えて類似したセグメントにリーチを広げることでコンバージョン数を増やします。最適化されたターゲティングがリアルタイムのコンバージョンデータに基づき確度の高いユーザーにリーチするのに対し、オーディエンス拡張は手動で選択したセグメントに対し類似したオーディエンスセグメントにリーチするといった違いがあります。オーディエンス拡張はキャンペーン目標[商品やブランドの比較検討]または[ブランド認知度とリーチ]でなければ配信することができません。
今まで配信対象にしていなかったセグメントにも配信ができる
先述したように、手動で設定していたセグメントの外にもリーチできるため、コンバージョンに至る可能性が高いと判断されたセグメント外のユーザーに広告を配信できます。類似セグメントやオーディエンス拡張ではリーチできなかった、コンバージョン確度の高い新規ユーザーに対してアプローチできます。
コンバージョンを増やすことができる
あらかじめ設定されたシグナルと実際にコンバージョンに至ったユーザーのデータに基づいて、リーチを拡大し広告を配信できるため、ターゲティングしていなかったユーザーにアプローチすることができます。今まで手動で設定していたセグメントの枠を超えてコンバージョン確度の高いユーザーにリーチし、機会損失を抑えながらコンバージョン数を増やすことができます。
注意点
最適化されたターゲティングの詳細は不明
最適化されたターゲティングでは、ターゲティングの内訳を管理画面から確認することができません。そのためパフォーマンスが好転・悪化した際にどこが原因となっているのか、配信されているターゲットに変化があったのかを分析することができません。
意図しない広告を配信してしまう可能性がある
最適化されたターゲティングは新規作成したキャンペーン、または以前類似セグメントを適用していたキャンペーンでデフォルトの状態でオンになっています。オフにしない限り、最適化されたターゲティングが適用されてしまうため、利用したくない場合は手動でオフにする必要があります。
最適化されたターゲティングをオフにする方法
最適化されたターゲティングをオフにするには、管理画面の広告グループの設定から「最適化されたターゲティング」の項目を選択し、オフにする必要があります。
- Google広告管理画面で対象の[広告グループ]をクリック
- [広告グループのターゲット設定を編集] をクリック
- [設定] で [最適化されたターゲティング] セクションを展開
- チェックボックスのチェックを外す
掲載結果の確認に時間がかかる
コンバージョンに至る可能性の高いオーディエンスセグメントを最適化されたターゲティングの項目で学習・確認するまでには、以下の条件があります。
・新しいキャンペーンの場合は、キャンペーンが50件以上のコンバージョン数を獲得するか、
運用期間が2週間以上経過する
・既存のキャンペーンの場合は、2週間経過する
機械学習が進められている間、成果が安定しない可能性がありますが、辛抱強く2週間配信を継続する必要があります。
引用:最適化されたターゲティングを使用する|Google広告ヘルプ
掲載結果の確認方法
掲載結果は、自身で設定したセグメントと最適化されたターゲティングのそれぞれで確認できます。最適化されたターゲティングの掲載結果は、対象のキャンペーンのオーディエンスからオーディエンスセグメント内の[ターゲティングの拡大と最適化されたターゲティング]の項目から確認することができます。
- 対象のキャンペーンを選択
- オーディエンスを選択
- オーディエンスセグメント内の[表の表示]を選択
まとめ
最適化されたターゲティングをしっかりと理解し、活用することでキャンペーンの成果を向上させていきましょう。
marke@bcj
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