2021.11.09 2017.07.20
2011年2月Googleは初のパンダアップデートを展開した。これは質の低いサイトをターゲットとしたものだった。パンダアルゴリズムの展開に加え、多くのサイトが内「価値のないコンテンツ」を持っているとして手動ペナルティを受けた。それ以来Googleは質の高いコンテンツを重視してきた。
2017年の2月に起こった変動と3月7日前後のフレッドアップデートも低品質のコンテンツを対象としている。
Barry Schwartz氏によれば、フレッドアップデートではページ内の広告の占有率が高いページも対象になった。これらのサイトでは一晩でGoogleのオーガニックトラフィックが50%も低下したそうだ。
アルゴリズムに加えて、Googleはサイトの品質を手動で監視している。Googleは定期的に検索品質評価のガイドラインを更新しているので、これに目を通しておくことを勧める。
内容の薄いコンテンツに対する対策
サイト内に内容の薄いコンテンツがたくさんあった場合によく見かけるのが、そのコンテンツを全て削除してしまう方法だ。パンダアップデートでペナルティを受けたあるサイトでは、サイト内で展開していたフォーラムコンテンツをサイトから削除することで順位を回復した。
このように、メインコンテンツと低品質コンテンツが簡単に切り離せる場合はページを削除するのも有効な手段である。ただし、サイトのセクション全体を一度に削除してしまうとSEO効果が低下する可能性がある。
もうひとつのアプローチとしては、コンテンツの質を改善するという方法がある。
あるクライアントに対して、コンテンツの質を改善するためにBCIが行ったアプローチを紹介する。
そのクライアントのサイトでは下記のようなタイプの低品質コンテンツが存在していた。
- テキストが極端に少ない商品ページ(箇条書きで1~2行程度)
- 多くのサードパーティサイトでコンテンツの引用やインデックス登録が行われたページ
- 画像のalt属性のテキストやキーワードが欠けているページ
- 自動的に生成され、対策ワードを含んでいないtitle・descriptionが設定されているページ
質の低いコンテンツには以下のようなものも含まれるとGoogleのサポートサイトに記載されている。
- 自動生成されたコンテンツ
- 内容の薄いアフィリエイトページ
- 他のソースからのコンテンツ(例: 無断複製されたコンテンツ、低品質のゲストブログ記事)
- 誘導ページ
これらを解決するには下記のような対策が必要となる。
- ページを削除する、またはno index設定をする
- 広告の数を減らす
- オリジナルの文章を数行追加する
- データベースから関連したコンテンツの一部を挿入する
- 適切なキーワードを含んだtitle、metaタグを設定する
- 画像のalt属性にテキストを設定する
- ページ全体をリライトする
まずはクライアントのサイトのサイト構造を分析し、対策していく優先順位を決めた。そしてBCIとクライアントで何度もチェックしながら対象のページのリライトを行った。情報ページにはより詳細な説明を加え、特に重要なページにおいては全体を修正した。
これらの対策は功を奏し、順位、トラフィック、リードを大幅に改善した。
大規模サイトの場合
サイトが大規模である場合、このアプローチがうまくいかない可能性がある。
ページがシステムで管理されており、手動で個々のページを修正できないことがよくあるからだ。その場合は、対策可能な範囲を見つけて対策しなければならない。
まずはどの部分に低品質なコンテンツが存在しているのかを把握する。例えば、テンプレートで重複したメタタグが生成されている場合がある。またはCMSが内容の重複したページやほとんどコンテンツのないページを生成している可能性もある。
このような問題をできるだけ見つけ出し、対策することが重要である。
次にどの部分から対策するかの優先順位を決める。最も重要なページに関しては個別で修正することも考慮したほうがよい。優先順位の高くなるページには、トップページや、カテゴリトップ、トラフィックの多いページ、や商品詳細ページなどが挙げられる。
競合サイトを見ることも重要である。自社のコンテンツが技術的に整理されてユニークなものであってもそれが高品質とは限らない。Googleがユーザーにとっての高品質なページを決定するため、時に「質の低いコンテンツ」が相対的な用語になる場合があるので注意が必要だ。
最近BCIではSEO対策とともに何かしらのコンテンツ開発を行う機会が増えているが、コンテンツの最適化は長期的に大きな差を生むことがある。
BCJ管理人
ブルースクレイ・ジャパン(株)サイトの管理人です。 担当業務は全ファネル領域におけるサイト改善コンサルです。
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