2024.11.06 2024.11.05
被リンク(ヒリンク)とは、外部サイトから自社サイトへのリンクのことです。
被リンクはSEOにおいて、もっとも重要な評価基準なひとつとなっています。被リンクを多く獲得することにより、SEO効果が期待できます。
ただし、それは良質な被リンクでないと意味を成しません。
本記事では、被リンクとはそもそも何か、良質な被リンクを増やすための方法などをご紹介します。
この記事のポイントは次の通りです。
- 被リンクとは何か
- 被リンクがもたらすSEO効果
- 良質な被リンクの獲得方法
- 被リンクを確認する方法
- 被リンクのペナルティ対策と対処法
ぜひ最後までご一読ください。
目次
被リンクとは?SEOにおいて重要な理由
被リンク(外部リンク/バックリンク)とは
被リンク(ヒリンク)とは、外部サイトから自社サイトへ貼られるリンクのことです。
内部リンクとは異なり、外部サイトからのリンクがSEOにおいて重要です。また、ウェブ上での信頼性や権威性を示す指標の1つとされています。
別名バックリンクや外部リンクと呼ばれることもあります。
SEOにおける被リンクの重要性
被リンクはSEO対策の1つとして非常に重要です。
なぜなら、Googleが被リンクを評価指標としており、Googleの検索エンジンのアルゴリズムは被リンクの質と数に応じて検索順位を決めているからです。
Googleは被リンクが外部サイトからの推薦とみなしています。
そのため、Googleは被リンクを受けたページは信頼性が高いページと判断します。
実際にGoogle社も以下のように述べています。
ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最も良い情報源として投票されているかを分析します。
引用文献:Google が掲げる 10 の事実
Googleは被リンクを重要視していることがわかります。
SEOにおける被リンク獲得の重要度は高いということです。
良質な被リンクと低品質な被リンクの違い
ここまで、被リンクとは何か。被リンクの重要性を伝えてきましたが、ただ闇雲に被リンクを獲得することができればいいというわけではありません。
被リンクの質に目を向ける必要があります。
良質な被リンクと低品質な被リンクの違いを説明します。
良質な被リンクの特徴
良質な被リンクは以下のようなリンクが該当します。
- 関連性が高いサイトからのリンク
関連性が高いサイトからの被リンクはGoogleからの評価が上がる可能性が高いです。
例えば、自社サイトでマーケティングのコンテンツを配信している場合は、広告関連情報サイトやSEO関連情報サイトからの被リンクは関連性が高いと言えます。
- 権威性・信頼性が高いサイトからのリンク
権威性・信頼性が高いサイトは具体的に、政府機関のサイト・教育機関のサイト・大手ニュースサイト・業界リーダーのサイトなどが該当します。
- 自然な文脈で設置されたリンク
読者が自然に閲覧できる流れでリンクが設置されている被リンクは質が高いと言えます。
- わかりやすいアンカーテキストを使用されたリンク
アンカーテキストとは、ウェブページ上のリンクに設定されているテキスト部分のことを指します。
アンカーテキストは、内容が具体的で、適度に簡潔で、テキストが掲載されているページとリンク先のページの両方に関連があるテキストが望ましいです。
詳しくは「Google のリンクに関するベスト プラクティス」を参考にしてください。
低品質な被リンクの特徴
低品質な被リンクは以下のようなリンクが該当します。
- 低品質・関連度が低いサイトからの被リンク
低品質なサイト・関連度が低いサイトからのリンクは検索エンジンの評価が上がる可能性は低いです。
- スパムサイトからの被リンク
スパムサイトとは、検索エンジンやユーザーを欺くことを目的とした低品質で不正なウェブサイトのことを指します。
スパムサイトからの被リンクはペナルティの対象になる可能性があります。
- 購入されたリンク
リンク売買を行っているサイトからのリンクのことを指します。
購入されたリンクはGoogleのスパムに関するポリシーに基づき、ペナルティを受ける可能性があります。
ペナルティに関して詳しくは後述します。
- 隠しリンク
隠しリンクとは、検索エンジンを欺こうと、不自然なリンクを人間の目に見えないように設置することです。Googleのポリシー違反に該当するためペナルティの対象になります。
さらに詳しく把握しておきたい方は「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」をご一読ください。
被リンクのSEO効果
被リンクを獲得することでSEOに大きく影響します。
被リンク獲得のメリット・デメリットを解説していきます。
被リンク獲得で得られる4つのメリット
被リンクを獲得することで得られるメリットは次の通りです。
1. 検索結果順位の向上
Googleのアルゴリズムは、サイトの信頼性と権威性を評価する際に被リンクの質と量を重要な要素としています。良質な被リンクが多いほど、検索結果の上位に表示されやすくなります。
検索結果の順位が向上することで、自然検索からの流入数増加が期待できます。
2. 流入数の増加
被リンクは、リンク元のサイトから自社サイトへのトラフィックを直接増加させます。特に、信頼性の高いサイトや関連性の高いサイトからのリンクは、質の高いトラフィックをもたらすことが多いです。
これは、リンク元のサイトの訪問者が自社サイトに興味を持つ可能性が高いためです。結果として、サイトの訪問者数が増加し、潜在顧客との接点が増えます。
3. 業界での権威性の確立
被リンクは、業界内での権威性を確立する上でも重要です。信頼性の高いサイトや著名なメディアからのリンクは、自社がその分野で認められている証拠となります。これにより、他の企業や消費者からの信頼が高まり、ブランドの認知度が向上し、競争力が強化されます。
4. クローラビリティの向上
クローラビリティとは、検索エンジンのクローラーがウェブサイトのページを効率的に見つけてアクセスし、インデックスする能力のことを指します。
被リンクを獲得できると、自社サイトをクロールするきっかけとなる入口が増えるため、少なからずクローラビリティによい影響を与えるとは言えます。
クローラビリティが高いサイトは、検索エンジンにとってページの内容を正確に理解しやすくなり、検索結果に適切に表示される可能性が高まります。
被リンク獲得における大きなデメリット
デメリットは、先ほど述べた低品質な被リンク(購入したリンク・隠しリンク等)の獲得により、Googleからペナルティを受けてしまう可能性があることです。
ペナルティを受けるとSEOに大きな悪影響が及びます。
具体的に検索順位の急激な低下や検索結果から除外されてしまいます。
Google担当者がサイト上のページを目視で審査し、Googleのポリシーに準拠していないと判断した場合、そのサイトに対して手動による対策を実施します。
審査対象はスパムに関する問題や不自然なリンク等の対処をしています。
詳しくは「Google Search Console ヘルプページ」を参照してください。
また、Googleの検索エンジンのアルゴリズムにより重複コンテンツページの有無・不自然なキーワードの多用などの使用により検索順位の低下が起こる場合もあります。
ペナルティを受けると大幅に自然検索からの流入が減ってしまうので注意が必要です。
良質な被リンクの6つの獲得方法
それでは、良質な被リンクをどのように獲得すればいいのか解説します。
高品質なコンテンツを作る
高品質なコンテンツは、読者に価値を提供するため、E-E-A-Tに沿ったコンテンツを提供する必要があります。
E-E-A-TとはGoogleの検索品質評価ガイドラインで重要視している指標です。
E・・・Experience(経験・体験)
E・・・Expertise(専門性)
A・・・Authoritativeness(権威性)
T・・・Trust(信頼性)
これらの頭文字をとった言葉でこれらの要素を満たすコンテンツを作成することでユーザーからの評価が上がり被リンク獲得に繋がります。
事例記事を作成する
実際の事例を基にした記事作成が被リンクにどうつながるか説明します。事例記事は、具体的なデータや成果を基に書かれているため、読者に信頼性と権威性を感じさせます。
信頼できる情報源は、他のサイト管理者やブロガーから引用されやすくなります。
そのため事例記事を書く際は以下の内容を盛り込むといいでしょう。
- 詳細なケーススタディ: 顧客の具体的な問題とそれを解決した方法を詳細に記述します。
- データと結果: 実績データや結果を具体的に示し、信頼性を高めます。
- 視覚的要素の追加: 図表やグラフを用いて、結果を視覚的に分かりやすく伝えます。
有料広告を活用する
有料広告を利用することで多くのユーザーに自社サイトにアクセスしてもらうことができ、結果被リンク獲得に繋げることができます。
- 適切な広告プラットフォームを選定し、ターゲットオーディエンスにリーチする。
- 効果的な広告キャンペーンを設計し、魅力的なクリエイティブを制作する。
- 広告のパフォーマンスを定期的にチェックする。
これらを意識することでより良質な被リンクを獲得することができるでしょう。
記事の寄稿を行う
記事寄稿(ゲストポスト)は、自分の専門知識や経験を他のウェブサイトに提供し、その対価として自分のサイトへの被リンクを獲得する効果的な方法です。
記事寄稿を行う場合は以下の点に注意しましょう。
- 寄稿先の選定: 業界内で権威のあるサイトや、関連性の高いブログを選ぶ。
- 高品質なコンテンツ作成: 寄稿記事は、読者に価値を提供する高品質なコンテンツを作成する。
- 自然なリンク設置: 寄稿記事内で自社サイトへのリンクを自然に設置し、SEO効果を最大化させる。
メルマガを配信する
メルマガによる被リンク獲得の方法を説明します。
メルマガで役立つ情報や独自のコンテンツを提供することができれば読者は自社サイトやブログで内容を紹介したくなるため、被リンク獲得に繋がります。メルマガを配信する際に意識すべき点は以下にまとめました。
- 独自コンテンツの提供:メルマガ専用の特別な情報やリソースを提供することで、価値を高める。
- ターゲティングの精度を向上させ、特定の興味やニーズに応じたコンテンツを提供:読者に合わせたコンテンツを提供することでエンゲージメントが高まります。
- シェアの促進:メルマガ内でのシェアボタンの設置や、読者にシェアを促すメッセージを追加します。
SNSを活用する
SNSを活用して自然な被リンクを獲得することが出来ます。
具体的には、XやFacebook、LinkedInなどのプラットフォームでのシェアや、インフルエンサーとのコラボレーションなどが有効です。
SNS上でのエンゲージメントを高めることで、多くのユーザーにアクセスしてもらうことができます。それにより、被リンクの獲得が期待できます。
被リンクを確認する方法
次に被リンクを確認する方法を画像付きで解説していきます。
Google Search Consoleを利用する
Google Search Consoleは、Googleが提供する無料のウェブマスター向けツールで、サイトのパフォーマンスを監視し、検索エンジンのインデックスにどのように表示されているかを確認するために使用されます。被リンクを確認するには、以下の手順を行います。
- Google Search Consoleにログイン:
自分のGoogleアカウントを使ってGoogle Search Consoleにログインします。まだアカウントを持っていない場合は、アカウントを作成し、自社サイトを登録します。 - サイトを選択
被リンクを確認したいサイトのURLを入力してください。
- 「リンク」セクションを選択
左側のメニューから「リンク」をクリックします。ここでは、サイトへの内部リンクと外部リンクの概要が表示されます。
- 外部リンクの詳細を確認
「外部リンク」セクションで「上位リンク先ページ」をクリックすると、最もリンクされているページが表示されます。
また、「上位リンク元サイト」をクリックすると、どのサイトからリンクが来ているかを確認できます。
これらの手順を実行することで、どのサイトがあなたのサイトにリンクしているか、どのページが最も多くリンクが設置されているかを確認することができます。
また、リンクの質を評価し、不要または有害なリンクを発見した場合は、Googleのリンク否認ツールを使用して、それらを否認することができます。
否認の仕方に関しては後述します。
Ahrefsを利用する
引用:Arefs公式サイト
Ahrefsは、SEOおよびマーケティングプロフェッショナル向けのツールで、被リンクの詳細な分析を行うことができます。被リンクを確認する手順は次の通りです。
- Ahrefsにログイン: Ahrefsのアカウントにログインします。まだアカウントを持っていない場合は、サブスクリプションを購入する必要があります。
- サイトエクスプローラーを使用する: ダッシュボードから「Site Explorer」を選択し、確認したいサイトのURLを入力して検索します。
- バックリンクプロファイルを確認: 検索結果のページで「バックリンク」をクリックします。ここでは、サイトにリンクしているすべての外部リンクの詳細が表示されます。
- 詳細なデータ分析: Ahrefsは、各リンクのアンカーテキスト、リンク元のドメイン評価(DR)、URL評価(UR)、リンクタイプなどの詳細なデータを提供します。
Ahrefsの強力なデータベースを利用することで、被リンクの質と量を詳細に分析し、リンク構築戦略の効果を評価することができます。
また、競合他社のバックリンクプロファイルを分析し、新しいリンク構築の機会を発見するのにも役立ちます。
Moz Link Explorerを利用する
Moz Link Explorerは、Mozが提供するSEOツールの一部で、被リンクの詳細な情報を提供します。被リンクを確認する手順は次の通りです。
- Mozにログイン: Mozのアカウントにログインします。まだアカウントを持っていない場合は、サインアップしてアカウントを作成します。
- Link Explorerを開く: ダッシュボードから「Link Explorer」を選択し、確認したいサイトのURLを入力して検索します。
- リンクプロファイルを表示: 検索結果ページで「Inbound Links」をクリックします。ここでは、サイトにリンクしている外部リンクの詳細が表示されます。
- リンクデータの分析: Mozは、各リンクのアンカーテキスト、リンク元のドメインオーソリティ(DA)、スパムスコア、リンクのタイプなどの情報を提供します。
Moz Link Explorerを使用することで、サイトのリンクプロファイルを詳しく分析し、どのリンクが最も価値があるかを判断できます。
さらに、スパムスコアが高いリンクを特定し、それらを否認するための対策を講じることができます。
その他チェックツールの紹介
他にも多くの被リンクチェックツールがあります。それぞれのツールには独自の機能と利点があります。
- SEMrush: SEMrushは、SEO、コンテンツマーケティング、競合分析に特化した包括的なツールです。被リンク分析機能を使って、リンク元のドメイン、アンカーテキスト、リンクの種類などを確認できます。また、競合他社のバックリンクプロファイルを分析することも可能です。
- Majestic: Majesticは、世界最大のリンクデータベースを持つとされるツールで、詳細なリンクプロファイルを提供しています。トラストフローとサイテーションフローの指標を使って、リンクの質と影響力を評価できます。
- Ubersuggest: Ubersuggestは、Neil Patelが提供するSEOツールで、被リンク分析、キーワード調査、競合分析を行うことができます。無料プランでも基本的な被リンクデータを確認できるため、初心者にとって使いやすいツールです。
被リンクのペナルティ対策
次に被リンクのペナルティ対策について解説します。
万が一ペナルティを受けた場合の対処法と低品質な被リンクを否認する方法を紹介します。
ペナルティを受けた場合の対処法
ペナルティを受けた場合は、Google Search Consoleを活用してペナルティを特定し、修正する必要があります。手順は次の通りです。
手順1:ペナルティの特定
Google Search Consoleにログインし、「セキュリティと手動による対策」セクションを確認します。ここに手動ペナルティが通知されている場合があります。
「手動による対策」メッセージをクリックし、問題の詳細と修正方法についてのガイドラインを確認することで特定することができます。
他にもAhrefsやMozなどのツールを使用することで、全リンクを分析し不自然なリンクを特定することができます。
手順2:リンクの削除依頼
不自然なリンク元サイトに削除依頼を送ります。被リンク元サイトの連絡情報を、サイトの「お問い合わせ」等から探し、削除依頼メールを送信しましょう。
手順3:リンク否認ツールの使用:
削除できないリンクについては、Google Search Consoleを使用して否認します。詳しくは後述します。
低品質な被リンクを否認する方法
続いて低品質な被リンクを否認する方法について解説します。
否認申請をする場合は、GoogleSearchConsoleを使用します。
手順は次の通りです。
手順1: 低品質なリンクを特定
「被リンクを確認する方法」で説明した通りの手順で低品質なリンクをGoogle Search Consoleを使って特定しましょう。
手順2: 否認ファイルを作成
低品質なリンクを特定したら、テキストファイルを作成し、否認したいリンクのURLをリストアップします。
手順3: 否認ファイルをアップロード
Google Search Consoleの「リンク否認ツール」を開き、作成した否認ファイルをアップロードします。
手順4: 否認リクエストを送信
否認ファイルをアップロードしたら、「送信」ボタンをクリックして否認リクエストを送信します。
これで、低品質なリンクが否認され、Googleの検索結果に悪影響を与えなくなります。
詳しくは「Google Search Consoleヘルプページ」を参考にしてください。
まとめ | 被リンクの重要性と今後のSEO対策
本記事では以下の内容についてご説明しました。
- 被リンクとは何か
- 被リンクがもたらすSEO効果
- 良質な被リンクの獲得方法
- 被リンクを確認する方法
- 被リンクのペナルティ対策と対処法
今後のSEO対策としてこの記事を通して被リンクの獲得を目指し、継続的にアプローチして行くことが重要です。また、定期的なリンクの監視・改善も行っていきましょう。
SEOコンサルタントチーム
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