2024.02.28 2023.06.23
目次
LINE広告とは
LINE広告は、LINEアプリやその他のLINEに関連するサービスに配信される広告です。
この記事では、LINE広告の配信をしたい方に向けて、LINE広告の基本的な仕組みや配信される場所、設定の方法などについて解説していきたいと思います。
LINEの媒体特性
LINEは国内の月間アクティブユーザー数が9,500万人以上と、人口の約7割が利用するプラットフォームです。
また、ユーザー層を見てみると、男女比も半々、年齢も各年代ほとんど均等、居住地の分布に関しても人口分布比率に近しいなど、非常にバランスのよいユーザー分布となっています。
さらに、利用頻度についても全ての年代で「毎日利用する」ユーザーが6割以上となっており、幅広い年齢層のユーザーが高い頻度で利用しているアプリです。
オークションのしくみ
LINE広告は、ほかの媒体と同様、掲載する広告をオークション形式で決めています。
LINE広告では、推定クリック率などの予測値をもとに計算される「eCPM(1,000インプレッションあたりの金額)」が最も高い広告が、広告グループから選定されオークションに出されます。
そして、各広告アカウントから選出された広告の中から、最も高いCPMを提示した広告がユーザーに表示されます。
引用:LINE広告運用ガイド
LINE広告の課金方式
LINE広告の課金方式は大きく3種類です。
- クリック課金(CPC)
ユーザーが広告をクリックしてリンク先のページに遷移した場合に課金されます。 - インプレッション課金(CPM)
ユーザーが見ている画面上で広告が完全に表示された場合に課金されます。
CPMはCost Per Mileの略称で、広告が1,000回表示されるごとの費用です。 - 友だち追加ごとに課金(CPF)
CPFとはCost Per Friendsの略称です。
LINE広告では、LINE公式アカウントの友だちを集めることができ、その際に採用される課金方式です。
この課金タイプは成果報酬型のため、ほかの2つと比べて費用対効果がよくなりやすい特徴があります。
CPFについてはこちらで解説しています。
補足:入札方法と最低単価(2022年9月時点)
目的 | 自動入札 | 手動入札 |
ウェブサイトへのアクセス | 36円以上/クリック | 24円以上/クリック 200円以上/1,000表示 |
ウェブサイトコンバージョン | 36円以上/クリック 1200円以上/コンバージョン |
24円以上/クリック 200円以上/1,000表示 |
アプリのインストール | 36円以上/クリック 100円以上/インストール |
24円以上/クリック 200円以上/1,000表示 |
アプリのエンゲージメント | 200円以上/オープンイベント 200円以上/購入イベント |
24円以上/クリック 200円以上/1,000表示 |
動画の再生 | 2円以上/動画の100%再生 1円以上/動画の3秒再生 |
24円以上/クリック |
友だち追加 | 75円以上/友だち追加 | 50円以上/友だち追加 200円以上/1,000表示 |
商品フィードから販売 | 1円以上/クリック 1円以上/コンバージョン |
1円以上/クリック |
LINE広告のメリット
LINE広告で配信することのメリットは主に3点です。
圧倒的なリーチ力
LINEの特徴として、ほかの媒体と比べても圧倒的な数のユーザーに向けてリーチすることができます。ユーザー数が多いだけでなく、ユーザー層の性別や年齢の偏りもないため、さまざまなセグメントに対してアプローチできます。
また、ほかのSNSからはリーチできないユーザー層にもアプローチすることができます。
引用:LINE Business Guide
ユーザーのアクティブ率が高い
LINE利用者の全年代で6割以上が「毎日利用する」と回答しており、2023年3月時点では、月間アクティブユーザーにおける1日に1回以上利用したユーザーの割合が86%に達しており、非常にアクティブ率の高い媒体です。
そのため、ユーザーに広告を何度も目にしてもらいやすく、広告を覚えてもらえる可能性が高いです。
LINE広告独自のターゲティング
LINE広告には「友だち」を利用した独自のターゲット設定項目があるため、ほかの媒体ではできないターゲティングで配信することもできます。
以下がその例です。
- 公式アカウントの友だち
- 公式アカウントからのメッセージを開いた友だち
- 公式アカウントからのメッセージのリンクを開いた友だち
LINE広告のフォーマットと特徴
LINE広告のフォーマットは5種類です。それぞれの形式と特徴を解説します。
Card
Cardは横長の画像または動画とテキストを組み合わせた形式です。トークリスト、LINENEWS、LINE VOOMなど多くの配信面に対応しています。
引用:LINE Business Guide
Square
Squareは正方形の画像または動画を使用した形式です。Cardと同様、多くの配信面に対応しています。
引用:LINE Business Guide
Vertical(動画)
Verticalは縦型の動画専用の形式です。画面全体に大きく表示されるLINE VOOMに対応しています。
なお、LINE VOOM上では3:4の比率になり、上下が見切れるため、クリエイティブに注意しましょう。ユーザーがタップすると全画面で表示されます。
引用:LINE Business Guide
カルーセル (画像)
カルーセルは1つの広告に最大で10個の画像を使用できる形式です。ユーザーがスワイプすることで次の画像を見ることができます。各画像にテキストを設定できるので、ストーリー立てて宣伝できます。
動的広告であるLINE Dynamic Adsと、LINE VOOMやLINE NEWSの一部などに対応しています。
引用:LINE Business Guide
Small Image
Small Image(画像小)は画像とテキストで構成される形式です。配信面はトークリスト限定です。使用する画像は、表示が小さいため視認性に注意しましょう。
引用:LINE Business Guide
LINE広告の主な配信面
LINE広告の配信面は14種類あります。
その中でも主となる配信面について解説します。
トークリスト
トークリストは、LINEのトーク一覧画面の掲載枠です。トーク一覧の最上部に表示されます。
トークはLINEユーザーがメインで使用する機能であり、アクティブ性が最も高い配信面であるため、大規模なプロモーションに活用できます。
引用:【公式】LINE広告-9,500万人に届く
LINE NEWS
LINE NEWSは2021年8月時点で、月間アクティブユーザー7,700万人以上です。LINEアプリ内「ニュース」タブのトップページや記事一覧ページに掲載されます。さらには、430以上の媒体(2023年2月時点)におよぶアカウントメディアの記事一覧ページにも配信されます。
LINE NEWSのユーザーは購入意欲が高い傾向にあり、新商品情報や即時性のあるコンテンツのプロモーションに有効です。
引用:【公式】LINE広告-9,500万人に届く
LINE VOOM
LINE VOOMは、動画コンテンツを通じてコミュニケーションできるサービスで、LINEアプリの「VOOM」タブにあたります。
ユーザーは女性の方が多く、年齢層は10~60代までと幅広いです。
引用:【公式】LINE広告-9,500万人に届く
LINE広告ネットワーク
広告ネットワークは、LINE以外のサードパーティーアプリへの広告配信が可能な提携ネットワークです。2022年8月時点で、10,000を超えるアプリにリーチできます。
たとえば、クックパッドやウェザーニュース、マンガワンなどがあります。
ライフスタイル系のアプリやマンガアプリなど多くのジャンルがあり、ユーザーは20~40代が多く、また性別では女性が多い特徴があります。
引用:LINE広告ネットワーク
フォーマットと配信面の対応一覧
フォーマットと各配信面の対応状況はこちらになっています。
引用:LINE Business Guide
LINE広告の配信面について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ターゲティングの種類
LINE広告では、ターゲットや目的に応じたさまざまな配信機能があります。
主となる4つのターゲティングについて解説します。
オーディエンスセグメント配信
年齢・性別・地域・興味関心といった項目からターゲット設定をして配信できます。
セグメント種別としては、属性、行動、年齢、性別、趣味・関心、購買意向、地域が用意されています。
引用:LINE Business Guide
ターゲットユーザーの属性や興味を推測しターゲティングすることで、費用対効果の高い配信が見込めます。
オーディエンス配信
さまざまなオーディエンスデータを利用して、対象のユーザーに広告配信ができます。オーディエンスは以下から作成できます。
- LINE公式アカウントの友だち
- ウェブトラフィック
- モバイルアプリ
- 画像クリック
- 動画視聴
- 電話番号アップロード
- メールアドレスアップロード
- IDFA/AAIDアップロード
リターゲティングや配信対象から除外するといった活用方法があります。
友だちオーディエンス配信
LINE公式アカウントの友だちからオーディエンス作成し、広告を配信できます。
オーディエンスは、「アカウントの友だち」「ブロック中の友だち」の2つが作成できます。ただ、友だち削除済みのユーザー、長期間LINEへのログインがないユーザーは対象外となります。
類似配信
オーディエンスデータやアップロードした顧客情報をもとに、類似したユーザーのオーディエンスを作成して配信できます。類似ユーザーのオーディエンスサイズは1〜15%もしくは「自動」から選択できます。
管理画面の1〜15%の数字はオーディエンスサイズを表しています。1%に近いほど類似度は高くなりますが、オーディエンスサイズは小さくなります。
また、「自動」を選択すると類似度を加味して最適なオーディエンスサイズに調整してくれます。
引用:LINE Business Guide
キャンペーンの目的
LINE広告のキャンペーン目的の種類は7種類です。
種類 | 目的 |
ウェブサイトへのアクセス | ウェブサイトへのアクセスを増やす。 |
ウェブサイトコンバージョン | ウェブサイト上でのコンバージョンを増やす。コンバージョン数を最大化させる自動入札オプションを利用できる。 |
アプリのインストール | アプリのインストール数を増やす。インストール数を最大化させる自動入札オプションを利用できる。 |
アプリのエンゲージメント | インストール後のアプリのエンゲージメントイベントを増やす。 |
友だち追加 | LINE公式アカウントの友だちを増やす。 |
動画の再生 | 動画の再生数を増やす。動画の3秒再生数・100%再生数を最大化させる自動入札オプションを使用できる。 |
商品フィードから販売 | ウェブサイトを訪れたりアプリを利用した人に、興味を示した商品を表示して購入を促す。 |
LINE広告の設定手順
これまで、LINEの媒体特性からLINE広告の仕組みやメリットなどを解説してきました。
ここからは、実際にLINE広告を設定する方法を簡単に解説します。
アカウント開設
初めにLINEビジネスIDの取得が必要です。新規取得しログインできる状態にしてください。
LINE広告にログインできたら、広告アカウントの作成をします。
- 請求先情報
- 広告主情報
- 商材情報
- 基本情報
を入力し、「作成する」をクリックします。
※商材情報の登録の際に、LINE公式アカウントの作成も必須です。
クレジットカード情報を登録して終了です。
配信の設定手順
アカウントが開設できたら広告の配信準備に移ります。
キャンペーンの作成
まず、キャンペーンの作成をします。キャンペーンでは広告配信の目的、広告の掲載期間、キャンペーンの上限予算(任意)、予算の最適化などを設定します。
キャンペーンの目的は一度作成するとあとから変更できませんので注意してください。
引用:LINE広告(LINE Ads) キャンペーンを作成するマニュアル
広告グループの作成
キャンペーンの作成が終わると、広告グループの作成に移ります。広告グループではターゲット、配信先、入札戦略、日の予算などを設定します。
引用:LINE広告(LINE Ads) 広告グループを作成するマニュアル
広告の作成
最後に、広告を作成します。広告ではフォーマット、使用する画像、広告見出しや説明文、LPなどを設定します。
引用:LINE広告(LINE Ads) 広告を作成するマニュアル
ここまでの手順を終え、保存すると作成した広告の審査が開始されます。
LINE広告運用のコツ
作成手順がわかったところで、最後に広告運用のコツについてお伝えします。
主に3つの柱に沿って解説していきます。
入札戦略
入札戦略ですが、LINE広告に搭載されている「自動入札」を使用しましょう。
自動入札では、個々のオークションにおいて機械学習により入札の最適化が行われます。目標に近づけるように自動で配信してくれるので効率改善や工数削減につながります。
さらに、自動入札の効果を上げるために、CV数を確保しつつターゲティングを拡大しましょう。ターゲティングの拡大により機械学習の対象が広がるので、より精度の高い自動化が期待できます。
ターゲティング
LINE広告では、デモグラ配信/ブロード配信、類似配信、リターゲティングの3つのタイプのオーディエンスを設定できます。
共通
- ユーザー属性の詳細設定をしすぎない
- 除外したいオーディエンスを設定する
- 配信先は「自動配置」にする
デモグラ配信/ブロード配信・類似配信
- 商材に合わせた年齢・性別を中心にやや広めの年齢を選択する
リターゲティング
- 性別・年齢などのターゲティングをしない
クリエイティブ
クリエイティブでは、勝ちクリエイティブを見つけることが重要です。
業界や商品・サービスによって「勝ちパターン」にあたるクリエイティブが存在します。新たなクリエイティブを作成する際に、構成や要素を参考にしましょう。
そして、タイトルの要素を変えたり、複数の訴求軸で作り分けるなどの効果検証を行いながら、各フォーマットやサイズごとに「勝ちクリエイティブ」を見つけましょう。
こちらでLINE広告のトレンドも公開されているので気になる方はご覧ください。
LINE広告のクリエイティブを作成するのにおすすめのツールが「Canva」です。
Canvaはオンライン上で画像や動画などを作成できる無料のビジュアル作成ツールです。
各種広告クリエイティブの作成にも対応していて、LINE友だち追加広告テンプレートも豊富に用意されています。
広告クリエイティブの成功には、PDCAサイクルを効率的に回すことが不可欠です。
しかし、魅力的な広告クリエイティブを一から作成するのは、時間も労力もかかります。
Canvaのようなテンプレートが豊富なツールを活用することで、クオリティの高い広告クリエイティブを短時間で作成することが可能になり、広告の成果を効率良く、持続的に改善していくことが可能です。
引用:Canva_LINE友だち追加広告テンプレート
また、キャンペーンや広告グループが多すぎると、1つのクリエイティブに対しての配信数が減り、正確な検証ができません。検証しやすいアカウント構造を意識しましょう。
まとめ
この記事では、LINEの媒体特性からLINE広告の仕組み、メリット、設定方法、運用のコツなどを解説してきました。
ユーザー数の多さやアクティブ率の高さから、大きな広告効果が見込める媒体ですので、LINE広告をうまく活用し、ビジネスの成果向上につなげましょう。
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