2023.07.27 2023.07.27
サーチキーワードターゲティングはYahoo!広告独自のターゲティング方法です。本コラムでは、サーチキーワードターゲティングの概要から活用方法まで解説していきます。
目次
サーチキーワードターゲティングとは
サーチキーワードターゲティングは、指定したキーワードで検索したユーザーに対して広告を配信するターゲティング機能です。事前に作成したキーワードのリスト(サーチキーワードリスト)を選択することで、サーチキーワードターゲティングを設定できます。(引用:Yahoo!広告ヘルプ)
他ターゲティングとの違い
Yahoo!広告のYDAやGoogle広告のGDNには、サーチキーワードターゲティングと似た機能としてYDAにはコンテンツキーワードターゲティング、GDNにはキーワードターゲティングがあります。
この2つとYDAのサーチキーワードターゲティングの違いは配信の対象です。
YDAサーチキーワードターゲティングは指定したキーワードを検索したユーザーに対して配信し、YDAコンテンツキーワードターゲティングとGDNキーワードターゲティングは指定したキーワードに関連した掲載枠に配信します。
Yahoo! だけでなく Google でも一部利用可
サーチキーワードターゲティングは、Yahoo!にしかないターゲティング方法と思われがちではありますが、Googleでも似たような配信をすることが一部可能です。
具体的には「ファインド広告のカスタムインテント」と「 TrueView アクションのカスタムインテント」の2つです。この2つは検索で使用された検索語句に基づいてターゲティングすることができます。
サーチキーワードターゲティングのメリット
キーワードに対してディスプレイ広告でも配信が可能
検索キーワードに対して検索広告だけでなくディスプレイ広告でも広告配信することが可能です。ですので、検索広告でクリックに至らなかったユーザーに対して広告を表示させることができます。検索広告と合わせて配信をすると確度の高いユーザー(準顕在層)により多くアプローチすることができ、高いコンバージョン率を期待することができるでしょう。
検索広告より低クリック単価で配信が可能
キーワード検索したユーザーに対して、検索広告に比べ、低クリック単価で配信することが可能です。検索広告でクリック単価が高い商品・サービスでは、積極的にサーチキーワードターゲティングを導入することを推奨します。
登録するキーワードによっては潜在ニーズに対応することができる
ユーザーの購買行動を想定し、関連性の高いキーワードを登録することで、潜在的なニーズに対応することが可能です。
たとえば、パソコンを販売する際に「処分方法を調べている人は次のパソコンを探す」と連想できます。サーチキーワードに「パソコン 処分方法」や「パソコン 廃棄方法」を登録することで、見込み顧客に対して早期にアプローチすることが可能です。
Cookie規制により影響を受けるリターゲティングの補完効果
Cookie規制により、リターケティング配信が困難になるなかで、Cookieに依存しないターゲティングでありつつ、「検索ユーザー」という確度の高いユーザーに広告配信が可能です。ターゲティング方法が同じわけではありませんが、補完的な役割を果たすことができるといえます。
サーチキーワードターゲティングの注意点
検索ボリュームがあるキーワードしか選択できない
サーチキーワードターゲティングで使用できるキーワードは自由に選択できるわけではありません。過去30日間の検索数が1,000回以上あるものが選択対象となっています。
どのようなキーワードが選択可能であるかは、後述する Yahoo! ディスプレイのサーチキーワードリスト作成画面で事前に確認することが可能です。
キーワードを使えなくなる可能性がある
配信当初は検索ボリュームが多く、問題なく配信できていても、数年後には検索ボリュームが減少しサーチキーワードとして無効になることがあります。キーワードが無効になった場合、広告の配信量が減少してしまう可能性があります。定期的に配信キーワードの確認をしましょう。
キーワードの判定方法は、絞り込み部分一致の場合も
登録したキーワードが必ず完全一致で配信されるわけではありません。
配信例は以下の通りです。
設定キーワード | 検索キーワード | |
配信される例① | 「パソコン」 | 「ゲーム パソコン」 |
配信される例② | 「ゲーム パソコン」 | 「ゲーム パソコン」 |
配信される例③ | 「パソコン ゲーム」 | 「ゲーム パソコン」 |
配信されない例 | 「ゲーム パソコン」 | 「パソコン」 |
(参照:Yahoo!広告ヘルプ)
サーチキーワードターゲティングの設定方法
サーチキーワードリストの作成
- 管理画面右上にあるツールをクリック
- ライブラリーにあるサーチキーワードリストをクリック
- ページ上部にある+サーチキーワードリスト作成
- サーチキーワードリスト名を入力
- 後で見たときにわかるように説明欄を記入
- 登録したいサーチキーワードをキーワードかURLから探す
- 検索期間、検索回数を選択
- サーチキーワード候補から登録したいキーワードを選択
- 作成
リストの作成のオプション
有効期間の指定
期間の種類は5種類あり、どの期間中に検索したユーザーを対象とするか決めることができます。ユーザーのリードタイムをもとに選択するとよいでしょう。
- 過去1日以内
- 過去3日以内
- 過去7日以内
- 過去14日以内
- 過去30日以内
検索回数の指定
検索回数は3種類設定できます。基本的には1回以上を選択することが多いですが、ターゲットが広い場合などは2回以上にして確度の高いターゲットに絞ることができます。
- 1回
- 2回
- 3回以上
キーワード選定機能を使用し自動的にキーワードを選定する
キーワード選定機能とは、入力したURLからキーワード候補を探し出す機能です。自動的にキーワードが選定されるため便利ですが、コンバージョンの獲得効率を都度確認しましょう。
対象キャンペーンにサーチキーワードリストを紐付ける
- 対象キャンペーン選択後、画面左のサーチキーワードをクリック
- 編集をクリック
- サーチキーワードリストに紐づけたい広告グループを選択
- 決定して進む
- サーチキーワードリストを指定して配信を選択
- 紐づけたいサーチキーワードリストを選択
- 設定をクリック
サーチキーワードターゲティングを成功へと導く必須ポイント
検索広告でコンバージョン数の多い検索語句をサーチキーワードとして設定する
検索広告でコンバージョンしているキーワードは、サーチターゲティングでも成果を出しやすく検索広告を配信している場合は、そのデータを活かしてキーワードを選定しましょう。
類似キーワードも設定する
検索広告でコンバージョン獲得につながっているキーワードの類語や検討段階の人が検索する語句も設定しましょう。
低いクリック単価で配信できるため、検索広告に比べて獲得効率が高い可能性があります。注意点として、確度の高いサーチキーワードとは別のサーチキーワードリストとして管理しましょう。管理を分けることで、サーチキーワードリストごとに入札を調整できます。
運用開始後の検証と入札価格の確認をする
運用が始まったらひと段落ではなく、検証と入札価格の確認を繰り返し行うことが重要です。
ユーザーはYahoo!のニュースサイトなどから広告を閲覧するため、別のことに対して興味を抱いている可能性もあります。また、キーワード別の成果が確認可能なので、広告の検証と分析をして、効果的なものを見定めましょう。
また、入札価格を低く設定すると、広告の表示回数が減少してしまい、十分な効果を得ることができません。
予算を考慮しながら、配信のペースを調整していくことが重要です。
ランディングページの内容をニーズを満たすものにする
過去検索したトピックにも関わらず、コンバージョンにつながっていない場合は、ランディングページの内容がユーザーのニーズに応えることができていないことが原因として挙げられます。
まずは、バケツの穴をしっかり塞いで基盤を固めていきましょう。
配信事例
一例ではありますが、サーチキーワードターゲティングの配信事例をご紹介します。
配信期間:1か月
キャンペーン | セッション数 | CPC | コスト | CV数 | CVR | CPA |
リマーケティング | 3,951 | ¥48 | ¥191,465 | 3 | 0.075% | ¥63,821 |
サーチキーワード ターゲティング |
1,536 | ¥197 | ¥303,040 | 14 | 0.9% | ¥21,645 |
この表は、サーチキーワードターゲティングとリマーケティングを1か月間配信したものです。CPAを比較すると、リマーケティングは¥63,821、サーチキーワードターゲティングは¥21,645とサーチキーワードターゲティングの方が成果が良いことがわかります。このように、前述した成功するためのポイントなどをしっかり実行すればリマーケティングよりも良い成果になる可能性があります。ですのでサーチキーワードターゲティングも有効的に使っていきましょう。
まとめ
本コラムではサーチキーワードターゲティングの概要から活用方法までを解説してきました。サーチキーワードターゲティングについてしっかり理解をして、今後の広告運用に活かしていきましょう。
marke@bcj
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