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【調査結果有】UGCとは?マーケティングでの活用手法や事例、関連法律まで徹底解説!

2023.09.21 2023.09.20

【調査結果有】UGCとは?マーケティングでの活用手法や事例、関連法律まで徹底解説!

突然ですが、本記事をお読みの皆様は美味しいレストランや遊び場を探すとき、どのように探していますか?

つい最近まではレストランなら食べログの評価で探したり、遊び場であればGoogleやYahoo!などの検索エンジンで「遊園地」であったり「動物園」と検索して興味を引くものに行くという流れが一般的でした。

しかし、最近ではその流れが変わりつつあります。

この変化に大きく影響しているものが「UGC」と呼ばれるコンテンツです。

本記事をお読みになることで

  • UGCの概要
  • UGCが注目され始めた背景
  • UGCの事例
  • UGCのメリット・デメリット
  • UGCに関わる法律
  • UGCの生み出し方

といったことがわかりますので、ぜひ最後までお読みください。

UGCとは

UGCとは「User Generated Content」の略で、一般ユーザーにより作成されたコンテンツのことです。

一般ユーザーとは、対象の商材に関わる企業の人間ではないユーザーを指しています。

また、UGCの一つであるとよく認識されるインフルエンサーマーケティングは、UGCとは異なるものです。

インフルエンサーマーケティングとは、企業が主体になってインフルエンサーにPR投稿の依頼をするものであり、UGCはユーザーが主体となって投稿するコンテンツです。

インフルエンサーマーケティングについては以下で詳しく解説しておりますので、合わせてお読みください。

UGCの例

UGCの例としては、身近なものだとInstagramやTwitterでの商材に関する写真や動画などの投稿やツイート、クチコミサイトへ投稿されたクチコミやECサイトの商品レビューが当てはまります。

例えば、InstagramやYoutube、Tiktokなどでおすすめのレストランであったり、デートスポットを紹介する投稿を見たことがある方は多いのではないでしょうか。

UGCはまさにそういった投稿を指します。

なぜUGCが注目され始めたのか、その背景

冒頭でも記載したように、最近ではZ世代を中心に特定の何かを探す際にユーザーが取る行動が変化してきています。

例えば、オシャレなカフェを探す場合であればInstagramの検索でタグ機能を使って興味を引くお店を探したり、筋トレについて調べたい場合であればYouTubeで「なかやまきんに君」のYouTubeアカウントで投稿された動画から探すということがあります。

実際に商品やサービスを探す際にどの程度UGCを見るのかという調査については、以下のような結果が出ています。
UGC 調査結果UGC 調査結果

引用:「生活者のUGCに対する意識調査 2022」

また、2019年に発表されたニールセンデジタルの調査では「購買の際にUGCを信頼する」と回答した30代のユーザーが2017年で33%、2019年で45%でした。これに対し、2022年が約70%近い割合になっていることを考えると、UGCの信頼度は年々高まっていると言えます。

では、なぜこのような変化が起きているのかについては以下の通りです。

情報量の増加

スマートフォンやSNSの普及により、インターネット利用ユーザーが触れる情報量は爆発的に増加しました。これに伴いユーザーが広告に触れる機会も必然的に増え、広告にストレスを感じる人も出てきています。

その中で正しい情報はどれかとユーザーが考えたときに、自ずとクチコミを見るようになったと考えられます。

高い共感性

ユーザーが提供しているコンテンツであることから、企業が提供するコンテンツと比較すると自分たちにとって身近な存在であるため、共感性が高いということが理由に挙げられます。

例えば、化粧品メーカーが「ニキビ予防」に強みを持つ商品を売り出したいとします。

その際何かしらの手段でPR活動を行いますが、人ではない「企業」が「ニキビ予防に強い」と紹介しても、ユーザー目線では「ニキビ予防に強いその他大勢の商品の一つ」と認識されがちです。

しかし、「人」であるユーザーが「この商品を使ったらニキビが目に見えて減って嬉しい」という内容の投稿をした場合、ユーザー目線では「実際に効果が出て喜んでいる人がいる」と認識され、その商品へ興味を持ちやすくなります。

このように、UGCはユーザーの抱える課題をどのように解決したか、その感情までリアルに語られています。

だからこそ、そこに共感が生まれ、共感したユーザーは同じ商品やサービスを求めるようになります。

ユーザーが投稿するからこその信頼性

クチコミはユーザーが投稿する生の声であるため、その内容は良いものも悪いものも含まれています。そのため、広告と比べると思いもしなかったところにポジティブな要因があったり、逆にネガティブな要因が書き込まれており、より多様な情報を総合的に判断できるという側面を持っています。

このように、広告や企業の商品、サービス紹介ページよりもさらに多様な情報に信頼性を見出していると考えられます。

コロナ禍による影響

先述したように、ユーザーは正しい情報を得るためにユーザーによる生の声を求めています。しかしコロナ禍の間、人々は外出を制限されていたため人には会えず、買い物はオンラインショップで済まさなければならないという状況でした。

こうした状況下においてもユーザーが正確な情報を求める中で、自然とUGCという情報源のニーズに拍車をかけたと考えられます。

UGCのメリット

では、マーケティングにおいてUGCを導入することがどのようなメリットをもたらすのかについて解説します。

ユーザーから信頼される

先述したように、ユーザーがUGCを求める理由は実際に使ったユーザーの生の声の方が信頼性が高いと感じられるからです。

そのため、商品のLPにユーザーの生の声を掲載することで、ユーザーの抱える「何を信じたらいいのかわからない」という悩みを解決しやすくなり、信頼性が増します。

商品イメージをより明確に伝えることができる

ユーザーによる生の声の中には、LPに掲載していない内容や活用事例が載せられることがあります。

これらの情報からユーザーは商品に対して

「実際の使用感はこんな感じなんだ」
「そういう使い方もあるのか」

といった情報を得ることができ、商品イメージをより明確に伝えることができます。

画期的なアイデアが見つかることがある

UGCのメリットとして、商品・サービス提供者が想定していないライフハックのような使い方が共有されることがあります。

例えば、ネックレスやペンダントが絡まった際にベビーパウダーをかけてほどくというライフハックがあります。ベビーパウダーをかけた場所のチェーン同士が滑りやすくなるため、ゆっくり揺らしながらほぐすことで、絡まった部分をほどくことができます。

このように、商品・サービス提供者側が想定していたターゲットとは全く異なった層にニーズが生まれることがあります。

ユーザーのニーズを把握し、マーケティング施策へ反映できる

例えばクチコミであれば、ユーザーの生の声を聞くことができます。そのため、提供している商品・サービスがユーザーにとってどう喜ばれているのかであったり、どこが不満点だったのかを知ることができます。

そしてそれらの情報は、商品・サービス提供者側が想定していなかったものであることもあります。そういった場合、今後のマーケティングで訴求内容を変更したり、追加することでより多くの成約へ結びつけられる可能性が広がります。

UGCのデメリット

ここでは、UGCを導入する場合のデメリットについて解説します。

コントロールがしにくい

UGCはユーザーの本音をコンテンツとするため、必ず良い情報、良いコンテンツばかりを提供できるわけではありません。また、思いもしないような情報が拡散されることもあります。

具体的なケースとしては、以下の通りです。

クチコミが悪い場合、成約が下がることがある

読者の皆様も、クチコミサイトで商品やサービスに対して、酷評しているクチコミを見かけたことがあるかと思いますが、そういった低評価のクチコミを見たユーザーは成約から遠ざかりかねないというデメリットがあります。

自社の商品・サービスに対するクチコミの中で、低評価・ネガティブなコメントの割合が多い場合には、サービス提供におけるプロセスの一部、もしくは全体を見直す必要がありそうです。

間違った情報が拡散されることがある

企業にとっては理不尽な理由で顧客の怒りを買い、その内容をクチコミとして投稿されることがあります。

例えば、店頭に注意書きを張り出していても、それを見ずに入店し苦情や低評価のクチコミを入れるお客様などがこれに当てはまります。

このケースはお客様の見落としによる間違ったクチコミですが、読む人にとっては真実であるかわからないクチコミです。そのため対処としては、クチコミを読む他の多くのお客様にアナウンスしつつ誤解を解くということを意識してクチコミへ返信するという形がオススメです。

そうすることで、店舗や会社のクチコミ内でお客様の信頼を失う機会を減らしやすくなります。

コンテンツの質がユーザー依存になる

商品やお店を紹介するSNSでの投稿やブログでは、ユーザーごとにクオリティが異なっていたり、そのユーザー好みのテイストで創作されることがあり、自社が求めているようなイメージの創作物だけが生まれるわけではありません。

もしUGCを商用コンテンツとして利用することを検討しているようでしたら、ユーザーのフォロワー数を1つの指標にコンテンツを探してみることをオススメします。そうすることで、商用利用しやすい創作物を見つけやすくなる可能性があります。

また、後述しますが、商用利用する際は必ずUGC創作ユーザーに対して掲載の確認と許可を取りましょう。許可を取らない場合、ユーザー間とのトラブルや法的な問題が発生するおそれがあります。

UGCに関わる法律

UGCを自社のマーケティングへ導入する際、内容や取扱い方によっては法的な問題へ発展する可能性があります。

しかし、UGCというコンテンツが近年劇的に普及し始めてきていることから、法的な整備が進んでおらず、それぞれの会社がガイドラインの公表という形で対応しているというのが現状です。例えば、任天堂の「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」などが該当します。

ここでは、UGCの導入に影響し得る法律と、その対処について解説します。

著作権法

UGCは、企業と関係のない第三者の創作物であるという観点から、投稿者の許諾を得ていないものを使用することで著作権法に違反する可能性があります。それだけでなく、ユーザーの創作物に関して商用利用する許諾を取ったとしても、創作物自体がn次創作のものであった場合も同様です。

UGCを自社で利用する際には商用利用する許諾を取り、創作物自体がn次創作のものでないかを精査しましょう。

UGCにおける著作権法に関しては、以下で詳しく説明されておりますので合わせてお読みください。

デジタル時代における著作権制度・関連政策の在り方検討タスクフォースの進捗報告 ~UGCを中心に~ 出井甫|コラム | 骨董通り法律事務所 For the Arts

薬機法

厚生労働省によると、化粧品、医薬品、医療機器、医薬部外品、再生医療等製品のマーケティングを行う際には、たとえそれがユーザーの投稿であっても通常の広告と同じように薬機法の対象となります。

例えば、健康食品やシャンプーも薬機法の対象に当たります。

これらに対し、虚偽または誇大広告の禁止などの薬機法規定に則った内容の投稿であるかを精査せずに自社のマーケティングに使用した場合、薬機法違反で罰則が科せられる可能性があります。

広告における薬機法について、詳しくは以下をご確認ください。

薬機法とは?基本から広告取扱い方法まで【法律①】 | マーケティングコラム | TRUE MARKETING byGMO

景品表示法

景品表示法では、消費者が誤認するような表現を禁止しています。

消費者が誤認するような表現とは、優良誤認表示や有利誤認表示などを指します。これらに違反した場合、違反商品・サービスの売上の3%が課徴金として発生します。

また、ステルスマーケティングにおいても2023年10月1日から規制が強化されます。規制の対象となるのは、テレビや新聞、ネットといった全ての媒体です。内容としては、「宣伝」「広告」「PR」などといった消費者に広告かどうかを明示する文字が周りの文字と比較して小さく表記されたり、不明瞭である場合は不当表示に該当するというものです。

景品表示法に関しては、以下で詳しく解説されておりますので合わせてお読みください。

表示規制の概要 | 消費者庁

UGC生成を促すには

UGCを活用したマーケティングを行う上で、ユーザーが自然にUGCを創作することを待つだけでなく、企業が能動的に関与することでUGCの生成を促すことも大切です。

企業がユーザーへUGCの生成を促す方法としては、以下のような方法があります。

ハッシュタグキャンペーン

#(ハッシュタグ)を利用したキャンペーンや、会社の商品・サービスを視聴者に楽しんでもらえる施策をSNSで公開するといった手法です。

例えば、日本マクドナルドではTiktokにおいて「#ティロリチューン」という企画が話題になりました。内容としては、ポテトが揚がるときの音楽に合わせて踊るというものです。

この踊りの振り付けは難易度が低く真似しやすいものだったため、約5万件の動画が投稿され、総再生数は1億回に上りました。

オフラインでユーザーとのコミュニケーションを図る

ユーザーが思わず誰かに共有したくなるような機会を創出するオフライン施策もUGC生成に効果的です。

例えば、店頭に思わず写真を撮りたくなるような看板を設置したり、同梱物でも投稿を促すといった手法が当てはまります。

街を歩く際に、他にも様々な方法でUGCの生成を促す施策は散見されるので、散歩の際には色々な店舗を観察してみてください。

まとめ

いかがでしたか?

ここまで、UGCの概要やメリット・デメリットなどについて解説してきましたが、最後に本記事の要点をまとめました。

  • UGCは一般ユーザーにより作成されたコンテンツのこと
  • UGCを信頼するユーザーは2022年で約70%おり、UGCへの信頼度は年々高まっている
  • ユーザー視点では、UGCは信頼性と共感性の観点から信じやすい傾向にある情報源
  • マーケティングの一環として活用する場合、コントロールがしにくい
  • UGCの生成は企業がユーザーに対し能動的に関与することが大切
  • UGCを広告に使用する場合は法律へ違反していないか細心の注意を払う必要がある

この記事が、読者の皆様が抱えているお悩みを解決する一助になれていれば幸いです。

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marke@bcj

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