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カスタマージャーニーとは?概念や必要性、マップの作り方をわかりやすく解説

2024.06.27 2023.07.10 

カスタマージャーニーとは?概念や必要性、マップの作り方をわかりやすく解説

カスタマージャーニーとは

カスタマージャーニーとは

カスタマージャーニーとは、Customer(顧客)Journey(旅)の名の通り、顧客の行動を「旅」に見立てたものです。

顧客がある商品やサービスを知る、購入する、使用する、そして再購入するといった一連の体験やステップを表します。これは顧客が商品やサービスとどのように関わり、どのような感情や行動を示すのかを理解するために使います。

カスタマージャーニーは今はもう古い?

一部では「現代のマーケティングには合わない」という意見もあります。カスタマージャーニーは1998年にフィリップ・コトラー氏の著書である「コトラーのマーケティング4.0」で紹介され、日本でも注目されました。

しかし現在では当時とは違い、SNSやインターネット上での情報の多様化により、簡単に情報収集することができるようになったことで、消費者にはさまざまな選択肢があり、一連の流れに当てはまらないこともあるため、「カスタマージャーニーは古い」と言われています。
しかし、消費者の一連の行動をカスタマージャーニーマップで可視化することは、各フェーズでの行動の把握や実施すべき施策に活用することは十分できると考えられます。

カスタマージャーニーを作成するメリット

顧客視点を理解することで、適切な施策を立案できる

マップを作成するにあたり、顧客の行動や思考を想像・分析することで、顧客視点が理解できるようになってきます。

これまでの企業目線の考え方を顧客目線へと転換するきっかけとなり、より適切なマーケティング施策を立案できるようになるでしょう。

チーム内で顧客像の認識を統一できる

マップの作成で顧客の購買行動が可視化でき、チーム内でターゲットすべき顧客像の認識を統一することができます。
チーム内で顧客像を共有することで、スムーズな連携ができるようになり、生産性の向上につながるでしょう。

マーケティング施策におけるKPIの明確化

カスタマージャーニーマップを作ることで、顧客のファネルによって、どんな課題があり、どんな手法が最適かを考えることが容易になります。
KPIの設定方法については以下の記事で詳細に説明していますので、合わせてご覧ください。

ブランド価値の向上につながる

カスタマージャーニーマップを作ることで、顧客がどのチャネルでも一貫した体験を得られます。
また、カスタマージャーニーを取り入れることで、競合との差別化が図れ、顧客視点での分析が社内でも浸透することで、ブランドへの信頼向上につながります。

カスタマージャーニーマップの作り方

カスタマージャーニーマップの形式は業界ごとによって様々ですが、ここでは基本的なものの作り方をテンプレートを用いて説明いたします。

横軸はフェーズ(プロセス)、縦軸は顧客を理解するために必要な「行動」や「タッチポイント」その時の「思考」等を自由に設定しましょう。
横軸に設定する項目は「AIDA」、「AIDMA」、「5Aモデル」等のフレームワークを使ったり、独自に決めても構いません。

横軸に設定する内容について参考にできるフレームワーク例

フレームワーク 概要
AIDAモデル Attention(注意)、Interest(興味)、Desire(欲望)、Action(行動)の略。サービスに出会ってから購入に至るまでのステージを示す。
AIDMAモデル 認知(Awareness)、Interest(興味)、Desire(欲望)、Memory(記憶)、Action(行動)の略。顧客がブランドを認知してから購入に至るまでのステージを示す。
5Aモデル Aware(認知)、Appeal(興味)、Ask(調査)、Act(行動)、Advocate(推奨)の略。顧客がブランドに触れてからリピーターや推薦者になるまでのステージを示す。
McKinseyの消費者決定ジャーニー 認知(Initial Consideration Set)、評価(Active Ecaluation)、購入(Moment of Purchase)、経験(Post-Purchase Experience)、ロイヤルティーループ(Loyalty Loop)
Googleの「マイクロモーメント」 知りたい(I-want-to-know moments)、行きたい(I-want-to-go moments)、買いたい(I-want-to-buy moments)、やってみたい(I-want-to-do moments)

また、カスタマージャーニーマップの作成前にペルソナ(顧客像)を作ることも大切です。

カスタマージャーニーマップの作り方

それでは、カスタマージャーニーマップの作成について、ひとつずつ紹介していきます。

  1. 目的を設定し、ユーザー像を想定する(ペルソナ設定)
  2. フェーズごとに顧客(ペルソナ)の行動を書き出す
  3. タッチポイントを書き出す
  4. 顧客(ペルソナ)の思考を書き出す
  5. 課題を見つけ、対応策を考える

1.目的を設定し、ユーザー像を想定する(ペルソナ設定)

目的を設定

流れ

目的となる売りたい商品や商材を決めましょう。

そして、顧客の購買行動をイメージするためにペルソナ(ユーザー像)を設定しましょう。

ポイント

  • 顧客の購買行動を具体的に書き出せるよう、深く詳細なペルソナを設定しましょう。

    ユーザー像を想定する

  • 想定しうる顧客の数だけ購買行動は異なってきます。そのため、想定するペルソナの数だけカスタマージャーニーマップを作成しましょう。

注意点

  • ペルソナとターゲットは違うものです。
    ペルソナが人物像(個人)を指すものであるのに対し、ターゲットは想定される顧客層(集団)を指すものですので注意しましょう。

2.フェーズごとに顧客(ペルソナ)の行動を書き出す

フェーズごとに顧客の行動を書き出す

流れ

顧客の行動は大まかに「認知」「比較検討」「購入・利用」「購入・利用後」の4フェーズに分けられます。どのような体験を経て、顧客が購買行動に至るのか、一連の流れを可視化するため、各フェーズでイメージできる行動を書き出しましょう。

ポイント

  • 顧客のペルソナに合わせて具体的に書きましょう。

注意点

  • 顧客の行動が1つだけとは限りません。
    ペルソナ像にあった行動を思いつく限り書き出しましょう。

3.タッチポイントを書き出す

タッチポイントを書き出す

流れ

タッチポイントとは、顧客と企業や商品、サービスをつなぐ接点のことで、SNSやECサイト、実店舗など、オンライン・オフラインを問いません。顧客の行動をもとにタッチポイントを書き出しましょう。

ポイント

  • タッチポイントは、例えば「”SNS”→”Instagram”」のようにできるだけ具体的にしましょう。
  • 設定したペルソナの視点で書き出すことを心がけましょう。

注意点

  • 広告など自社で提供しているもの以外にもタッチポイントはあります。
    例えば、友人の口コミなどもタッチポイントにあたるので書き出しておきましょう。

4.顧客(ペルソナ)の思考を書き出す

顧客の思考を書き出す

流れ

行動とタッチポイントをもとに顧客の思考を書き出しましょう。

行動と思考に一連の流れが見えるように意識してください。

ポイント

  • その思考がポジティブなものかネガティブなものかを意識しておきましょう。
    ポジティブとネガティブにわけておけば、ビジネスの強みと弱みが明確になり、施策立案の方向性が決まります。
  • 思考は行動によって形成され、次の行動への動機となります。次の行動との間にどのような思考の繋がりがあるのかをイメージしましょう。
  • 顧客理解が浅いと思考をイメージするのは難しいです。そういった場合は、直接顧客と接する社員に聞いてみたり、顧客にインタビューしてみると良いでしょう。

注意点

  • 先入観や偏見をもたないようにしましょう。
    実際に顧客が何を考えているかを意識して書き出しましょう。

5.課題を見つけ、対応策を考える

課題を見つけ、対応策を考える

流れ

完成したカスタマージャーニーマップから課題を見つけ、対応策を考えましょう。

ポイント

  • 思考のポジティブからネガティブに変化する点に着目して分析すると課題が見つけやすいです。思考を書き出す際に感情曲線を作成するのも良いでしょう。
    感情曲線を作る際は、平常時を基準に感情の浮き沈みを書き出し、浮き沈みの理由も書き記しておくとよいでしょう。

感情曲線

注意点

  • カスタマージャーニーマップは一度作って終わりではありません。
    時間の経過や施策に伴って、状況は変化していくものなので、定期的に更新していきましょう。

まとめ

カスタマージャーニーという考え方は、顧客視点を理解し、適切な施策をたてるのに有用であると理解できたでしょうか。
課題発見や顧客理解に苦戦している方は、この記事を参考にカスタマージャーニーマップの作成に取り組んでみてください。

SEOコンサルタントチーム

SEOコンサルタントチーム

さまざまな業種業態のサイトのSEO対策の経験を経たSEOコンサルタントがSEO対策におけるお役立ち情報を発信します。 ”SEO”の生みの親であるブルースクレイからローカライズした内部施策をはじめとするSEOのノウハウをわかりやすくお届けします。

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