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URLパラメータとは?基本概念から活用方法まで!SEOへの影響と広告の計測についても解説!

2025.06.12 2023.09.20 

URLパラメータとは?基本概念から活用方法まで!SEOへの影響と広告の計測についても解説!

Webサイト運営やデジタルマーケティングに関わる方であれば、「URLパラメータ」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。特に広告運用やSEOにおいて、パラメータの設定は成果を左右する重要な要素です。

しかし、「パラメータって結局何なの?」「どうやって使い分ければいいの?」と感じている方も多いはず。そこで本記事では、初心者にもわかりやすくパラメータの基本を解説しつつ、広告・SEOそれぞれでの活用方法や注意点まで網羅的にご紹介します。

URL構造の理解から、具体的な活用事例、設定上の注意点、幅広い情報を実践的に解説していきます。この記事を読めば、パラメータの本質がわかり、広告・SEOの効果をさらに高める一歩を踏み出せるでしょう。

パラメータとは?初心者にもわかる基礎知識

「パラメータ」という言葉は、日常の中でも「条件」や「変数」といった意味で使われることがありますが、WebやITの分野ではもう少し具体的な役割があります。特にURLにおける「パラメータ」は、ページの内容や動作に影響を与える重要な要素です。

URLパラメータとは?

Webブラウザで表示されるURLの末尾に、「?」から始まる部分を見たことはありませんか? たとえば以下のような形式です。

https://example.com/item?id=123&type=shoes

このように、「?」以降に続く「id=123」や「type=shoes」といった情報が「URLパラメータ」です。形式としては以下のようなルールがあります。

  • ? から始まり、1つ目のパラメータが記述される
  • 複数のパラメータは & で区切って追加
  • 各パラメータは「キー=値」の形式で記述

このように、パラメータは「どの商品か」「どんな条件か」といった追加情報をURLに埋め込むための手段です。サイト内検索、商品フィルター、トラッキング情報の付加など、目的は多岐にわたります。

IT・広告業界での「パラメータ」の役割

Web業界では、パラメータは「動的なページ生成」や「ユーザー行動の計測」に欠かせません。特に広告分野では「広告から来たユーザーなのか」「どのキャンペーン経由か」などを判断するために使われます。

静的URLと動的URLの違い

WebサイトのURLには「静的URL」と「動的URL」の2種類があります。どちらもSEOに直接的な有利・不利はないものの、構造や管理のしやすさによってSEOへの影響に違いが出るケースがあります。ここでは、それぞれの特徴と注意点を整理します。

静的URLとは?

静的URLは、サーバー上に存在する固定ファイル(HTMLなど)に対応したURL形式で、URLの内容が安定しており、人間にも読みやすいのが特徴です。

例:

https://example.com/about.html  
https://example.com/products/shoes/

このようなURLは、意味が明確でシンプルなため、ユーザーにとっても検索エンジンにとってもわかりやすい傾向があります。ただし、Googleなどの検索エンジンは現在では高度な解析能力を持っており、静的URLの「構造のシンプルさ」自体が直接的なランキング要因になるわけではありません。

とはいえ、以下のような間接的な利点が存在します:

  • URLが短く、ユーザーにとってもわかりやすいためシェアや被リンクを得やすい
  • URL構造が明快なので、サイト設計や内部リンクの最適化がしやすい
  • 動的URLに比べて重複コンテンツのリスクが低い

動的URLとは?

動的URLは、サーバーがパラメータの値に応じてページを生成する形式です。URLの末尾にクエリパラメータが含まれるのが一般的です。

例:

https://example.com/item?id=123&type=shoes

このようなURLはECサイト、ポータル、検索結果ページなどで広く使われています。

広告で使うパラメータ(UTMなど)とは?【広告運用者向け】

UTMパラメータ広告の効果を正確に測定し、キャンペーンの最適化を図るためには「パラメータの活用」が欠かせません。特にGoogleアナリティクスなどの解析ツールでは、UTMパラメータが主流です。この章では、広告で使われるパラメータの基本と、媒体ごとの実践的な使い方を解説します。

URLパラメータの種類

URLパラメータにはアクティブパラメータとパッシブパラメータの二種類あります。

パッシブパラメータ

パッシブパラメータとは、付与したURLパラメータによって流入情報を正確に測定するものです。アクティブパラメータと違ってサイトの見た目は変わりませんが、このパラメータによりGoogle Analyticsなどで解析することができます。広告の効果計測にはこちらが使われています。

アクティブパラメータ

アクティブパラメータとは、付与したURLパラメータの値に伴ってコンテンツが異なって表示されるパラメータのことです。

アクティブパラメータ

図の右側のように、URLの後ろにアクティブパラメータをつけることで絞り込みをした後のコンテンツを表示します。主にECサイトなどで使われ、商品を検索する際のフィルター機能を使って表示されたページに付与されています。

UTMパラメータの構造と役割

UTMとは「Urchin Tracking Module」の略で、Googleが提供するURL計測パラメータです。以下のような形式で使用されます。

https://example.com/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=spring_sale

主な要素は以下の通りです。

種類 名称 用途
utm_source(必須) 参照元 ウェブサイトや媒体名 google、instagram
utm_medium(必須) メディア 広告メディアやメディアを識別 cpc、display、email
utm_campaign(必須) キャンペーン 広告・施策のキャンペーンの名称 summer-sale(任意のキャンペーン名)
utm_term(任意) キーワード 検索広告で設定されているキーワード t-shirt、dress(キーワード)
utm_content(任意) コンテンツ名 クリエイティブごとの名称 banner_aなど

参照:カスタム URL でキャンペーン データを収集する – アナリティクス ヘルプ

「utm_source」「utm_medium」「utm_campaign」は設定が必須ですが、「utm_term」、「utm_content」は設定は任意です。

これらを設定することで、「どの広告が」「どの媒体から」「どのキーワードで」効果があったのかを解析ツールで把握できるようになります。

媒体別の活用例

  • Google広告 自動タグ設定が基本ですが、必要に応じて手動でUTMを追加するケースもあります。 例:utm_source=google&utm_medium=cpc

  • Yahoo広告 トラッキングテンプレートを使用して動的にパラメータを挿入可能。 例:{lpurl}?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc

  • SNS広告(Facebook, X等) シェア経由と広告経由を区別するためにパラメータ設定は重要。 例:utm_source=facebook&utm_medium=social&utm_campaign=brand_launch

トラッキングと効果測定の仕組み

UTMパラメータが付与されたURLをクリックすると、その情報はGoogleアナリティクスなどに送信され、アクセス元やユーザー行動を分類できます。これにより、広告ごとのCPA(獲得単価)やCVR(コンバージョン率)を詳細に分析可能になります。

設定ミスの例と注意点

  • utm_medium が一貫していない(例:”CPC”と”cpc”が混在)
  • utm_source を媒体名でなく「キャンペーン名」にしてしまう
  • 本来「自然検索」の流入にもUTMが付いてしまい、オーガニックと誤認識される

これらのミスは分析の精度を大きく損ねるため、Googleが提供するUTMビルダーなどを活用し、統一したルールで設計することが重要です。

UTMビルダー

画像でマークしている箇所に情報を入力するだけで簡単にURLパラメータを付与したURLを作成することができます。

SEOとURLパラメータの関係【Web担当者向け】

URLパラメータの設計や制御は、SEOの成果に直接的な影響を及ぼします。特に、大規模サイトやECサイトなど、ページ数やバリエーションが多いWebサイトでは、パラメータの管理次第で検索順位・クロール効率・インデックス精度が大きく変わります。

この章では、SEO担当者が押さえるべき“URLパラメータ管理の実務的ポイント”を整理して解説します。

URLパラメータがSEOに影響を与える3つの場面

1. コンテンツ評価の分散

パラメータの違いによって、同一ページが複数URLで存在する場合、被リンクやインデックス評価が分散してしまうリスクがあります。

例:

  • 正規:https://example.com/blog/article1
  • トラッキング付き:https://example.com/blog/article1?utm_source=twitter

この2つのURLが検索結果に別々に現れると、リンク評価が分散し、検索順位が下がる可能性があります。

2. クローラビリティの悪化

パラメータによって大量のURLが生成されると、Googlebotがクロールすべき重要ページにたどり着く前に「クロール予算(クロールバジェット)」を使い果たしてしまう場合があります。

例:

?sort=price_asc  
?sort=price_desc  
?ref=ad  
?ref=mail

同じ商品一覧ページにこれらのパラメータ違いで数十〜数百のURLが存在すると、重要な新着商品ページなどのクロールが後回しにされることがあります。

3. 重複コンテンツの警告や順位変動

重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません

Google Search Consoleでは、「重複しています。ユーザーにより優れたページが選択されました」といった表示がされることがあります。これは同一内容のページが複数あると判断されたときの警告です。

パラメータの順番や有無によって、中身が同じなのに異なるURLが生成されてしまうことがあります。たとえば:

  • https://example.com/item?id=123&ref=a
  • https://example.com/item?ref=a&id=123
  • https://example.com/item?id=123

これらはすべて同じ商品ページを表示するにも関わらず、検索エンジンは別ページとして認識する可能性があります。結果として、評価が分散したり、重複コンテンツと見なされることで検索順位に悪影響を及ぼします。

URLパラメータによる細かなバリエーションが原因でこれが起きると、本来評価されるべきページが除外対象になることもあるため、注意が必要です。

SEO観点でのURLパラメータ管理のベストプラクティス

施策 目的 ツール・手法例
rel="canonical" タグの設定 評価の統一 HTML上で明示的に正規URLを指定
GSCでの「URLパラメータ設定」 クロール範囲の調整 パラメータごとのクロール挙動を定義
robots.txt の記述 不要ページのクロール回避 パターン指定でボットのアクセスを遮断
noindexの活用 インデックス除外 管理画面や重複カテゴリ一覧などに設定
内部リンクの正規化 リンク評価の集中 サイト内リンクは常に正規URLで貼る

ケース例:URLパラメータのせいでSEO評価が下がったケース

  • 症状:商品ページのGoogle検索順位が急落
  • 原因:同一商品ページに ?ref=?campaign=?from=nav など10種類以上のURLが存在し、canonicalタグが未設定
  • 対応:canonicalタグで評価を統一
  • 結果:1ヶ月後に順位が回復・インデックス数も安定

パラメータ付きURLは便利ですが、検索エンジンがどう解釈するかを考えた設計と制御が必要です。特にSEOでは、「見えないリスク」になりやすいため、意識的な運用が求められます。

よく使われるURLパラメータ一覧と用途【業務別まとめ】

URLパラメータは多岐にわたる用途があり、Webサイトや広告運用の目的によって使われ方が異なります。ここでは、まずパラメータの種類を目的別に分類し、その後に業務ごとの具体的な利用例を表形式で整理します。

パラメータの目的別分類

URLパラメータは主に以下の5つに分類されます。それぞれに対して、SEO・広告・UX面での配慮ポイントが異なります。

パラメータの種類 主な用途
トラッキングパラメータ 流入元や媒体の識別、広告効果測定 utm_source=ref=gclid=
フィルターパラメータ 商品やコンテンツの絞り込み color=bluesize=M
並び替えパラメータ 表示順の制御(例:価格順、人気順など) sort=price_descorder=asc
ページネーションパラメータ 複数ページへの分割表示(例:一覧2ページ目) page=2offset=20
テスト/バリエーション系 ABテストやUI切替による分岐 ver=aab_test=group1

💡 ポイント:それぞれのパラメータが「ページ内容に影響を与えるか/与えないか」によって、SEOでの制御方法が変わります。


業務別によく使われるパラメータとその用途

以下は業務シーンごとの代表的なパラメータ使用例をまとめた一覧です。

パラメータ種別 主な用途 想定される業務担当者
検索キーワード ?q=ビジネスバッグ サイト内検索 ECサイト担当、メディア編集者
フィルター系 ?color=red&size=M 商品や記事の絞り込み 商品企画、UI設計者
広告トラッキング(UTM) ?utm_source=google&utm_medium=cpc 流入元識別・効果測定 広告運用者、マーケティング担当
ABテスト・UI切替 ?ver=b テストグループ分岐 マーケター、開発チーム、分析担当
ページネーション ?page=3 記事や商品一覧のページ送り サイト制作・フロントエンドエンジニア
並び替え ?sort=popular 並び順の切替(価格順・新着順など) UX設計、EC運営チーム
リファラー識別 ?ref=mailmagazine メルマガやSNSからの遷移元識別 CRM担当、パートナー運用チーム

URLパラメータ活用のベストプラクティス

URLパラメータは非常に便利な仕組みですが、設計や使い方を誤るとSEO・広告効果の両面で悪影響を及ぼすことがあります。ここでは、広告・SEO双方の視点から見た“パラメータ活用の最適解”を整理し、実務で役立つベストプラクティスをご紹介します。

パラメータの設計ルールを統一する

同じ目的のパラメータでも、表記ゆれや冗長な指定があると、分析・クロール効率ともに悪化します。

悪い例:

  • utm_source=Googleutm_source=googleutmSource=GoogleAds

良い例:

  • 全て小文字に統一:utm_source=google

パラメータの順番は統一しよう

パラメータの順番が異なるだけで別URLとして認識される可能性があります。URLを正規化するには、順序ルールを設けましょう。

例:

  • ?color=red&size=M と ?size=M&color=red は検索エンジンからは別物と見なされることがある

内部リンクではUTMパラメータを使わない

UTMパラメータは、Google蛙也てぃくにおける「参照元のアクセス」を把握するために利用するものです。サイト内で使用してしまうと、セッションが切れてしまう恐れがあります。

SPAやJavaScript環境での注意点

近年では、URLパラメータを使ってJavaScriptで動的に表示内容を切り替えるシングルページアプリケーション(SPA)も増えています。この場合、以下の点に注意が必要です:

  • パラメータ変更が画面に反映されるだけで、Googlebotが正しく理解できない場合がある
  • pushState()replaceState()を使ったURL操作は、ページURLが変わってもHTMLの再取得が発生しないため、検索エンジンが個別のページとして認識しにくく、SSR(サーバーサイドレンダリング)やプリレンダリングの導入が推奨されます

これらの施策は、SEOと広告のどちらか一方ではなく「両立」を目指すための考え方です。 「見えるURLの整理」は、ユーザー体験の向上にもつながります。

よくある質問(FAQ)

ここでは、URLパラメータに関して広告・SEOの現場でよく寄せられる疑問に答えます。実務で悩みがちなポイントを押さえておくことで、トラブルや設定ミスを未然に防ぎましょう。

Q1:SEOに悪影響を与えるのはどんなパラメータ?

A: パラメータそのものが悪いわけではありませんが、以下のような使い方がSEO上の問題を引き起こすことがあります。

  • 同一ページに複数のURL(評価分散・重複コンテンツ)
  • 内部リンクにトラッキング付きURLを使用(リンク評価の分散)
  • パラメータの組み合わせが無限に近くなっている(クロールバジェット浪費)

対応策としては、canonicalの設定、noindexの活用、パラメータ順序の統一などが有効です。

Q2:広告パラメータとGoogleアナリティクスの関係は?

A: UTMパラメータなどの広告パラメータは、Googleアナリティクス(GA4)でキャンペーンの成果や流入元を正確に分析するために必要不可欠です。

正しく設定すれば、以下のような指標を分類できます:

  • 媒体(google / facebook など)
  • 流入経路(CPC / social / email)
  • キャンペーン別の成果(CV、直帰率など)

ただし、一貫した命名ルールを定めていないと、レポートが正しく集計されないので注意しましょう。

Q3:GSCでURLパラメータを設定する項目が見当たりません…

A: 以前はGoogle Search Consoleに「URLパラメータ設定」という機能がありましたが、2022年4月に廃止されています。

現在はこの設定は使えないため、以下のような対処で代替する必要があります:

  • サイト内でのcanonicalタグ設定
  • robots.txtでのブロック
  • noindexでのインデックス制御
  • サーバーサイドでのリダイレクト設計など

詳細はGoogle公式の機能廃止の案内をご確認ください。

以上のようなFAQを元に、日常の運用や設定確認のヒントとしてご活用ください。

まとめ:パラメータを理解して広告・SEOの効果を最大化しよう

URLパラメータは、Webマーケティングにおける“裏方”のような存在ですが、その設計や管理次第で広告の計測精度やSEOパフォーマンスに大きな差が出ることがこの記事からお分かりいただけたかと思います。

パラメータは「つければ終わり」ではなく、「どう活かすか」が重要です。SEOと広告は別々の指標で動いているように見えて、URLという共通言語でつながっています。だからこそ、部門を超えた認識合わせと設計ルールの統一が、成功のカギを握ります。

パラメータを正しく理解し、目的に合わせて活用できれば、広告・SEOの成果は確実に高まります。今こそ、URLの見直しから一歩進めてみましょう。

marke@bcj

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