2024.10.29 2023.09.20
Web施策を考える上で、現状の施策の成果を理解することは大切なことです。
今回は流入元を正しく把握して、今後のWeb施策の計画を立てることに役立つ、URLパラメータについて紹介していきます。
目次
URLパラメータとは?
URLパラメータの基本概念
URLパラメータとは、URLの末尾に付与する文字列のことで、そのときどきで変化する変数ともいいます。
URLパラメータは、サーバーに特定の情報を送るための役割を担っています。
例えば、サイトに訪問したユーザーの流入元を正確に把握するために使用しする場合は、以下のように使います。
どのキャンペーンからか、どのコンテンツからかなどといった情報をURLの後ろに「?」から続けて末尾に表記します。
URLパラメータを利用することで、ユーザーがどの経路から流入してきたのか測定することが可能になり、施策の成果をより詳細に計測することができます。
URLパラメータの種類
URLパラメータにはアクティブパラメータとパッシブパラメータの二種類あります。
パッシブパラメータ
パッシブパラメータとは、付与したURLパラメータによって流入情報を正確に測定するものです。アクティブパラメータと違ってサイトの見た目は変わりませんが、このパラメータによりGoogle Analyticsなどで解析することができます。
広告の効果計測にはこちらが使われています。
アクティブパラメータ
アクティブパラメータとは、付与したURLパラメータの値に伴ってコンテンツが異なって表示されるパラメータのことです。
図の右側のように、URLの後ろにアクティブパラメータをつけることで絞り込みをした後のコンテンツを表示します。主にECサイトなどで使われ、商品を検索する際のフィルター機能を使って表示されたページに付与されています。
Google AnalyticsのURLパラメータ一覧
代表的なパラメータとして「utmパラメータ」をご紹介します。「utmパラメータ」とは、Google Analyticsで使用されるURLパラメータの名称です。
種類 | 名称 | 用途 | 例 |
utm_source(必須) | 参照元 | ウェブサイトや媒体名 | google、instagram |
utm_medium(必須) | メディア | 広告メディアやメディアを識別 | cpc、display、email |
utm_campaign(必須) | キャンペーン | 広告・施策のキャンペーンの名称 | summer-sale(任意のキャンペーン名) |
utm_term(任意) | キーワード | 検索広告で設定されているキーワード | t-shirt、dress(キーワード) |
utm_content(任意) | コンテンツ名 | クリエイティブごとの名称 | banner_aなど |
参照:カスタム URL でキャンペーン データを収集する – アナリティクス ヘルプ
「utm_source」「utm_medium」「utm_campaign」は設定が必須ですが、「utm_term」、「utm_content」は設定は任意です。
URLパラメータの活用方法
URLパラメータには以下のようにいくつかの活用方法があります。2つそれぞれご説明します。
- 正確な流入経路の把握や広告の効果測定
- サイト内の絞り込みやコンテンツの表示
正確な流入経路の把握や広告の効果測定
URLパラメータにより流入経路を把握することができます。サイトの流入チャネルは、自然検索、メルマガ、ディスプレイ広告や検索広告など様々です。
「どのチャネル」からの流入が「どのくらい」あるのかを把握することで、Web施策を適切に効果測定できることにつながります。
例えば、上記一覧に載っている参照元、メディア、キャンペーンのURLパラメータを付与したとしましょう。例として以下のURLが表示されます。
この場合、以下の流入情報がわかります。
- utm_source=google:Googleからの流入
- utm_medium=display:ディスプレイ広告からの流入
- utm_campaign=bcj123:「bcj123」というキャンペーンからの流入
このようにURLパラメータを付与することで、どの参照元・メディア・キャンペーンから流入してきたかを把握することができます。さらに「utm_term」や「utm_content」のパラメータを付与することで、より正確にどの広告が成果につながったのか把握することができ、広告の成果の分析などに活かすことができます。
また、チャネル以外にも複数のCTAボタンを設置しているページにおいて、どのボタンからの遷移が問い合わせに結びついたかを分析することも可能です。
サイト内の絞り込みやコンテンツの表示
先にお伝えした「アクティブパラメータ」の内容です。絞り込み検索や並び替え、キーワード検索などをURLパラメータを使って表示することが可能です。
ECサイトやメディアサイト、求人サイトなどで使うことが多く、ユーザーの利便性向上につながります。
URLパラメータの設定方法
手動で入れる方法は以下になります。
- URLの後ろに「?」から始める
- パラメータの名前と、パラメータの値は「=」でつなぐ
- パラメータとパラメータは「&」でつなぐ
これで完了です。
また、ツールを使って作成することもできます。
こちらはGoogle Analyticsが提供するCampaign URL Builderというツールです。
画像でマークしている箇所に情報を入力するだけで簡単にURLパラメータを付与したURLを作成することができます。
URLパラメータをミス無く付けられて、短い時間で作成できるためおすすめのツールです。
URLパラメータ設定の際の注意点
正確に計測するために、URLパラメータの設定時に気をつけるべき点を紹介します。
記載が正確にされているか確認
上記のURLパラメータの設定方法でも記載した通りのルールを守る必要があります。
必須である「utm_source」「utm_medium」「utm_campaign」は必ず入れ、「?」や「&」は必要のないところにいれていないか確認しましょう。
複数のパラメータを付ける場合は「&」でつなぐことができます。
URLパラメータには半角英数字を用いる
URLパラメータには半角英数字を使いましょう。日本語などを使用すると文字化けしてしまってうまく計測ができなくなってしまうおそれがあります。
全角や特殊文字を使うことは避けましょう。
リダイレクトされる際に注意
他のページにリダイレクトされるように設定されている場合は、リダイレクト先のページではパラメータが外れてしまいます。どのページからの流入かわかるように、リダイレクト先にパラメータ情報の引き継ぎが行われるように設定しておく必要があります。
検索エンジンに重複コンテンツと認識されないように注意
URLが異なる場合、同じページを表示していても検索エンジンは異なるページと認識されてしまう可能性があります。
例えば、並び替えのためのURLパラメータが付与されることにより、重複ページと認識される場合があります。重複ページと認識されてしまうと、SEOにおける評価に悪影響を与えてしまい、注力したいキーワード等の順位低下につながってしまうこともあるため、しっかりと対策しておくことが重要です。
「canonicalタグ」によりURLの正規化をすることで、同じページであることを示し、評価の分散を防ぐことができます。
流入元をGoogle Analyticsで確認する方法
Google Analyticsで流入元を確認する方法をご紹介いたします。
- ホーム画面の左にあるレポートをクリック
- 「集客」配下の「トラフィック獲得」をクリック
- 「セッションのデフォルトチャネルグループ」をクリックするとタブが出てくるので、「セッションの参照源/ メディア」をクリック
- 以下のような形で流入元を確認することができます。
例えば、図の1番の「google/ cpc」はGoogleの検索広告から流入してきたということです。
まとめ
今回は付与することで流入経路を解析することのできるURLパラメータについて解説しました。
Web施策全般の成果を把握するために有効なので、施策を考えるのに役立ちます。URLパラメータを活用して、正確な成果判断に活かしましょう!
SEOコンサルタントチーム
さまざまな業種業態のサイトのSEO対策の経験を経たSEOコンサルタントがSEO対策におけるお役立ち情報を発信します。 ”SEO”の生みの親であるブルースクレイからローカライズした内部施策をはじめとするSEOのノウハウをわかりやすくお届けします。
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